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デジタルマーケティングの近未来を読む

アトリビューション分析は本当に必要なのか?


流入経路履歴×ランディングページ(入口)×「行動履歴」

 ユーザーが迷い、情報収集し、判断し、サービス利用に至るまでにさまざまなストーリーがあるように、ストーリーの長さもまた、さまざまである。

 住まい選びやクルマ選びは半年から数年かかる場合もあるだろうし、来シーズンに向けた最新ファッションはまだ出揃っていないかもしれない。来月のディナーの予約は人気店だとそろそろ予約しないといけないし、明日のデートで渡さなければいけないプレゼントは今日決断しなければならない。

 であれば、その数年、半年、1ヶ月、1日の判断の中で、最後に成果を勝ち得るのは果たして(1つとは限らないが)どのサービスか? 自社か競合サービスか?

 Webサイトの広告戦略では、消費ゴールに近いユーザーセグメントを発見し、広告やランディングページの訴求で競合としのぎを削るわけだが、その一方で、ユーザーは有利な条件(価格、商品スペック、納期、送料、etc…)だけでゴールを選ぶわけではない。

 そのユーザーが常に接しているサービスやブランド、情報媒体への「信頼」「期待値」「成功体験」も、サービス利用の重要な判断材料になる。

 きっとあのサイトなら、という過去のユーザー体験がゴール間際に想起され、普段は情報収集に活用されているWebサイトがユーザーの消費タイミング=成果を勝ち取ることもある。

 これはユーザーの消費行動期間に寄り添い、エンゲージメントとブランディングを高めるコンテンツのアシスト効果によって獲得した「勝ちシナリオ」の一つ、コンテンツ展開によるアトリビューション効果と言えるだろう。

 特に検索エンジンから流入するユーザーに対して、Web解析の視点から見た重要なポイントは、次の点が考えられる。

  • 受け止めるモチベーション(検索キーワード)の分類
  • 受け止める入口ページの訴求クリエイティブ(LPO)の分類
  • 上記2つのコミュニケーション接点コントロール(SEO・リスティング広告)
  • 流入後の行動履歴(Web解析による回遊シナリオ仮説立て
  • これらユーザー行動の時系列パターン分析(アトリビューション分析)

 この解析から得られるものは、ユーザーのWebサイトに対する「信用と信頼」が導く「体験からの想起」へのユーザー思考プロセスであり、次への施策のヒントでもある。

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BtoBサービスサイトのアトリビューション分析例

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この記事の著者

床尾 一法(トコオ カズノリ)

株式会社アイレップ Web 解析グループ グループマネージャー

自らWebサイトの運営を数多く体験し、自動車情報メディアのCMS設計やコンテンツシナリオ設計、大規模動画サイトのSEO集客設計を経て、グルメ情報サイトの集客戦略で本格的なWeb解析に取り組む。Web解析データを元にした集客戦略では、最大で前...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/19 15:46 https://markezine.jp/article/detail/14757

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