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ソーシャルリクルーティング最前線

より強くつながる「内定者フォロー」が可能に
ソーシャルリクルーティングで帰属・仲間意識を醸成する


ソーシャルメディアを活用した内定者フォロー方法[2]
内定者同士がコミュニケーションする場を作り、仲間意識を醸成する

 内定者には、多かれ少なかれ同期になる仲間がいます。ライバルでもあり、もしかしたら一生の付き合いになる人もいるかもしれません。就職活動の結果生まれた「縁」という曖昧なものを、内定者時代に「これから一緒にがんばろうぜ!!」という結束力に変えたいものです。

 具体的には、以下の方法がよく用いられます。

  • 内定者研修、合宿
  • 懇親会、交流会
  • 内定者フォローツール(SNSやイントラネット)

  ここでは、3つ目の「内定者フォローツール」としてのソーシャルメディアを取り上げます。最近は、人事・採用担当者や内定者自らによって、内定者のFacebookグループが数多く作られるようになってきました。実名制の浸透により、つながりの場を作ったり、参加したりすることが、より容易になったのではないでしょうか。

内定者がFacebookページを運用した、セプテーニグループの事例

 さらに、Facebookを使ったプロジェクトを実施した企業もあります。セプテーニグループは内定者を6つのグループに分け、それぞれがFacebookページを運営するというプロジェクトを行っています。

 セプテーニグループの担当者に、お話をうかがいました。

――どうしてFacebookページを活用した内定者プロジェクトを始めたのですか?

 

「当社で行っているインターンシップ募集の広報に際して、内定者をA~Fまでチーム分けをして、それぞれファンページを立ち上げ競争するという取り組みをしました。行った理由はシンプルで、『ソーシャルメディアの台頭に伴い、就職活動において、企業が発信するメッセージよりも、大学生にとって身近な存在からの発信情報の方が価値が高い』という仮説を持ち、それを実際に検証したかったことが大きな理由です。

 

ソー活という言葉が1人歩きしがちな昨今ですが、自社で行う理由は明確にしたかった。また、今後は社員全員がPR担当となる時代がくると思っているので、ソーシャルメディアリテラシーを内定者のうちから高めておくという効果も期待して実施しました」

 

――Facebookページ運営プロジェクトは、どのような効果がありましたか?

 

「前述で、仮説として考えていたことを事実として検証することができました。以下は12卒採用の当社のFacebookページとの比較ですが、その差は歴然でした。もちろん、『いいね!』数は1つの指標ですが、明らかに効率的な広報で、かつ大学生へ提供する情報の価値として高かったことが証明できたと思っています」

――ソーシャルリクルーティングに取り組む、人事・採用担当者の方たちにメッセージをお願いします。

 

「企業の採用担当として、ソーシャル化する時代の流れを1つのリスクと捉える視点は大切ですが『リスクだからやらない』というのはもはや自滅行為だと思います。ヘッジする唯一の方法は、運用ノウハウを蓄積することであり、それをやるために必要なのは、採用成果指標に長期的な視点を加えることです。企業側が採用成果を長期的視点で見直していくことで、学生側も長期的視点で企業を選ぶことができ、結果としてブランド偏重就活の是正に繋がることを期待しています」

 内定者にとっては、インターンシップ募集の広報という仕事を経験することで成長し、学生にとっては、内定者というより近い存在からの情報を受け取ることができた、素晴らしいプロジェクトだと思います。

 連載第2回~第5回で、ソーシャルメディアを採用活動にいかに活用するか、ステップごとに説明してきました。もちろん、他にもたくさんの活用方法があり、毎日のように新しい方法を目の当たりにしていますが、連載は次回で最終回です。第6回では、2012年度新卒採用活動に行われた、ユニークなFacebook採用を紹介します。

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この記事の著者

春日 博文(カスガ ヒロフミ)

株式会社ソーシャルリクルーティング代表取締役CEO。
埼玉県出身。1988年2月22日生まれ。学習院大学経済学部卒業と同時に起業。在学中は学生向けビジネスコンテストの開催や講演会のスピーカーを担当。就職活動で6つの企業から内定をもらったにも関わらず、全て辞退する。 ソーシャルメディアが全分野に対して新しい世界を創ることを確信...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/09/12 14:30 https://markezine.jp/article/detail/14991

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