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Twitterはマーケティングに活用できるのか?


Twitterをマーケティングに使いたい4つの理由

 これら企業以外にも、多くの企業が、Twitterを通して新しいマーケティングの可能性を探そうとしているのは確かである。特にNBC、CBS、ABC、ESPN、MTVのような大手放送局が既にTwitterを利用したマーケティングを行っていることは、他のマーケッターに与える影響が少くないと思う。

 comScore社のMedia Metrixによると、Twitterのアメリカにおけるユニークビジター数(2007年6月)は37万人だそうだが、ヤフーアメリカ(2007年5月)が9700万人というのを考えると、Twitterのトラフィックは決して大きい数字ではない。しかし、アメリカの企業はTwitterによるマーケティングに興味を持ちはじめている。 

 第一の理由は、まず企業のマーケティング担当者がTwitterの話題性に便乗し、バズ効果を期待している点が考えられる。Digg.comの成功以後、新しい成長動力を探していたWeb業界に大きな期待感をもたらしたため、Twitterはスタートしてまだ一年も経たないのにこれだけ注目を集めることができたのではないだろうか。確かに、Twitterのことならば、何でも記事化される最近の流れに便乗するのも悪くないPRだろう。

 第二に、Twitterでのミニブログ開設で得られるユーザーとのOpt-in関係、これらが全て無料であるという点がマーケッターの心を掴んだのではないかと思う。勿論、それがいつまで無料であり続けるかは分からないが、今後有料化されたとしても、簡単にユーザーとのOpt-in関係を結べるし、比較的費用対効果が高いのは非常に魅力的である。

 第三に、Wall Street Journalのケースのように、Twitter Feedなどを利用すれば、管理者が一つ一つ書き込みをしたり外部の人手を別途手配する必要もなく、既存サイトのRSSをそのまま又は若干変更し利用できるという、管理の利便さがマーケッターの決定を早めたと思う。

 また、殆どのミニブログがAPIやRSSを公開しているため、複数のミニブログを利用する場合でも既にWeb上で公開されているミニブログマルチ投稿ツールなどを利用して管理の手間をセーブできる。

 最後に、第四の理由として大きな口コミ効果が期待できる点にある。メッセージを投稿する度にメインページに露出され、一回作ったミニブログはキャンペーン後にも残るため、ユーザーと企業が長く付き合うことができる。また、検索エンジンとの親和性が非常に良いため、SEOの面からも軽く見ることができないツールになるだろう。

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Twitterマーケティングのこれから

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この記事の著者

朴 世鎔(パク セヨン)

ニューヨーク州立大学校でMBAを取得後、韓国の最大手広告代理店である第一企画に入社。インターネットポータル企業(Lycos.co.kr、Nate.com )コンテンツ企画チーム長を経て来日。2003年から2005年までオンラインストレージサービスやオンラインゲーム関連企業で企画部部長として勤務。2006年1月に株式会社Ascent Networksを設立し、現在に至る。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/07/25 19:55 https://markezine.jp/article/detail/1514

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