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BtoB Webマーケティング実践講座

4つのステップで状況を可視化し、未来予想図を描く─ BtoB Webマーケティング実践講座第5回


ステップ3:Webマーケティングのポテンシャルを測定する

 第3回で登場したD社では、売上目標から逆算をしてWebサイトの目標を設定したところ、現状の10倍に目標設定をしてしまった。しかも、Webサイトのリニューアルのみでそれを達成しなければならない、と提案要望書に規定しまった。

 すると、各Webマーケティング会社から出てくる提案内容も、見積もりもばらばら。本当に10倍の成果を上げられそうな提案を得ることができなかった。

 これはWebマーケティングの経験値が浅い会社で起こりやすいケースだ。展示会やセミナーなどは経験値があるため、現実的な数値の予測ができる。だからこそ、過度な目標は立てられない。

 Webマーケティングの経験が浅いと、期待も込めて数値目標を設定してしまう。目標も手法もぐちゃぐちゃになってしまうケースも多い。これでは現実的なプランニングにはならない。

 地に足をつけてプロジェクトを遂行するためには、まずはWebマーケティングで実施できる方法をおさらいすることが大切だ。気付いていないが、実行できる可能性のある施策はあるかもしれない。

 その上で、おのおのの施策にどの程度の期待できるのかを推算することで、無茶な目標設定をすることはなくなるだろう。

ステップ4:営業資産を発掘する

 第4回で登場したE社では、Webサイトからの集客がほとんど期待できなかった。そもそも検索しているユーザーが少なすぎるのだ。

 Webサイトを運営する際にパートナーを探さない業界はまだまだたくさんある。エリアが限られるビジネスでも実質的な検索需要が少ないことはよくある。しかし、検索需要がないからといって、Webマーケティングに期待ができないわけではない。E社では、過去の名刺を掘り起こし、丁寧にメールを送ることで十分に売上にインパクトを与えるだけの集客を実現した。

 BtoBのWebマーケティングを考えるのであれば、E社と同じように部門内・社内・社外と視野を広げながら営業に活用できそうな資産がどのくらい埋もれているのかを見直すことは必須といってもよい。使えるリソースが多ければ多いほど、選択肢も広がる。

 できればおのおののリソースに期待値を算段しておきたい。はじめの時点では必ずしも数値が正確である必要はない。施策の実行を通じて、期待値と大きく違えば修正をしていけばよい。数値の検証を積み重ねることで、リアリティのある数値の幅が見えてくる。そして、その数値の幅こそがノウハウとなって、会社の新たな資産になっていくのだ。

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4つのステップで頭を整理する

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この記事の著者

渥美 英紀(アツミ ヒデノリ)

株式会社ウィット代表取締役

立命館大学政策科学研究科修了。さまざまな業界の売上アップ・ブランド強化・ 営業改善など100以上のプロジェクトを担当。特にBtoBのウェブマーケティング において高い成功確率を誇り、2009年に『ウェブ営業力』(翔泳社)を執筆。ア クセスログ解析システム、メール配信システムな...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/18 13:28 https://markezine.jp/article/detail/15257

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