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女子ウケするソーシャルゲームデザインのコツ

女子の心をつかむソーシャルゲームデザインとは?
狙いどおりの「カワイイ!」をつくるノウハウ大公開

 ソーシャルゲームで女性ユーザーを獲得するには、「カワイイ!」と言わせることが重要です。女子ウケするソーシャルゲームのデザインとは? 「サンシャイン牧場」などを手がけるRekoo Japanの女性デザイナーがノウハウを紹介します。

ソーシャルゲームにおける「カワイイ!」の重要性

 弊社Rekoo Japanでは、「サンシャイン牧場」を筆頭に、お陰様で取り分け女性のお客様から熱い支持をいただいています。これは単なる偶然からではなく、常日頃から、日本の女性層の心にヒットするゲームデザインを目指しているからかもしれません。

 また現在、「サンシャイン牧場」のみならず、日本主導の新規タイトルを続々と開発中です。 その動きに伴い、タイトルごとに目指すべきデザインの方向性について、私自身実践的に考察することがたびたびあります。

 ですから、今回はデザイナー目線で、特に「女性ウケを狙う」ためのノウハウについて、可能な範囲でざっくばらんにお届けできればと思います。

ユーザーテストで「カワイイ!」という声が寄せられた初期UIの例
「サンシャインマジカルン」

 ソーシャルゲームを開発する我々にとって、コンシューマーゲームやオンラインゲームと大きく異なる点はターゲットです。この層は、TVやPCに向き合ってじっくりゲームに没頭するようなコアゲーマーではなく、非常にライトな感覚でゲームをするお客様です。通勤やお昼休憩、待ち合わせ等の隙間時間に、メールチェックのついでに触ってみるというシチュエーションが多いのではないでしょうか。

 女性の場合は、ランチを食べながら、「これカワイイよ!やってみてよ!」となります。口コミのバイラルはソーシャルゲームにおいて要ですが、女性をターゲットとする場合は特にバイラルメーカーへのアプローチが必須です。

 そのため、私はいつも、女性の生活の一部にゲームを滑り込ませるイメージを心掛けています。私をはじめ女性は、往々にして自分の生活の中に「自慢できるもの」ならどんどん取り入れようとします。

 では、女性にとって自慢できるものとはなんでしょうか。それはズバリ「カワイさ」です。(これ、年齢関係ありません!)

 繰り返しになりますが、ソーシャルゲームユーザーは、ゲームをプレイするというよりは、「とりあえず触ってみる」という感覚に近いのです。

 そのハードルの低さを上手く利用して、まるでファッション誌をめくってもらう要領でページに誘導し、「これカワイイね!」と言ってもらうのが狙いです。

一枚の絵として「カワイイ!」ゲームになっているか

 キレイカワイイ、オシャレカワイイ、カッコカワイイ、大人カワイイ……等々、「カワイイ」にも様々ありますが、そもそもカワイイとは何でしょうか。

 「KAWAII」はも はや世界共有語にもなりつつあり、この場で語るには短すぎますが、私の持論としては「カワイイはカワイイの集合体」だということです。

 例えば女性はオシャレをするとき、髪型だけにこだわるわけではありません。服や靴、アクセサリーを選び、リップ、シャドウ、チーク、ネイルの色を決め、全身のコーディネートで「カワイイ」を表現しています。

 ゲームにおいても同様のことが言えます。

 女性はあるゲームを手に取った瞬間、決してUIの一部分だけを見てカワイイと判断しているわけではありません。240×320という極めて小さな画面の中に散りばめられた、アイコンやボタン、バナー、絵文字、Flash等を一枚の絵として捉えた瞬間、「カワイイ!」という言葉で総称しているように感じます。

 つまり、女性に「あっ!見てよ、これカワイイっ!」と言わせるためには、細部までこだわった可愛さで全体のバランスを形作る必要があります。

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この記事の著者

村上 咲(ムラカミ サキ)

Rekoo Japan株式会社 クリエイティブチーム マネージャー。
1986年生まれ。奈良県出身。京都市立芸術大学 総合芸術学科卒業。
オンラインゲーム会社で3Dデザイナーの経験を経て、現在Rekoo Japanでソーシャルゲームのデザイン開発に従事。2Dイラスト、UI、Flashまで、プラットフォームを問わ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/04/17 08:00 https://markezine.jp/article/detail/15436

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