検索エンジンが認識しやすい構造1:見出しタグに適切なキーワード
人間は、文章の先頭に大きな文字で書かれている文言は「見出し」であると認識することができますが、検索エンジンはフォントサイズなどで見出しと判断することはできません。適切な論理構造を示す要素でマークアップし、クローラが文章の意味を認識するための手助けをする必要があります。
具体的には下記のような方法が挙げられます。
- title要素、meta要素に各ページの主題を示すテキストを含ませる
- 見出しはhx要素(見出しタグ)でマークアップする
- 「題」を表すh1要素に各ページの主題を示すテキストを含ませる
- 結論は最初の段落に記述する
- 1つの段落につき、1つの主張を記述する
検索エンジンは、title要素やh1要素などのページの主題を明確に示すことのできる論理構造タグを参考にしているため、見出しタグに適切にキーワードを含ませることが重要です。ただし、このときにキーワードの繰り返しやh1要素を不自然な程多数使用することはスパムとみなされる可能性が高いため、過剰に意識しすぎることは避けましょう。
検索エンジンが認識しやすい構造2:キーワードは数よりも関連性
SEOにおいて、各ページのキーワード含有率や出現頻度、出現回数は全く意味をなしません。もちろん全く記述しないというのは問題ですが、「キーワードが何%なら評価される」等の指標は存在していません。むしろ「◯%がベストである」という説明をしている人を見かけたら、ウソをついていると考えても差し支えない程度の都市伝説です。
現在の検索エンジンは、キーワードそのものだけを見るのではなく、テキスト全体の意味を捉え、検索キーワードと合致したテキストを評価する傾向にあります。そのため、対策したいキーワードとそのテキストとの関連性を高めることが非常に重要と考えられます。
関連性の高いテキストについて、例を挙げて考えてみましょう。例えば「旅行」というキーワードで対策している場合を考えます。以下の図を見ると、左の群は旅行に関連したさまざまなキーワードが記載されており、旅行について詳しく書かれていると推察できます。一方、右の群も旅行について書かれているものの、一般的な旅行に関するキーワードが少ないため、旅行についてあまり詳しい情報は記載されていないと推察されます。

このように、テキスト内に含まれる話題とキーワードの関連性を分析し、よりキーワードと合致していると考えられるページがより評価されます。上図で言うと、対策キーワード「旅行」に対して、関連する「観光」「スーツケース」「宿泊」などのキーワードが含まれているかどうかが1つの指標となります。
これらのキーワードは、「旅行」についてユーザーに有益なコンテンツを作成しようとした場合、自然と使用されるキーワードばかりであることに気づいた方もいるでしょう。SEOを意識して文章を書かなくてはと気負う必要はなく、Webサイトに訪れるユーザーにきちんと向き合い、ユーザーにとって有益なコンテンツを追求していくことが最も重要です。
テキストの論理構造化は、検索エンジンにもっともわかりやすいシグナル
上のようにテキストを論理構造化することは、「h1にキーワードを入れたら順位がいくつ上がるの?」「文章中のキーワードを3つ増やしたら順位はどうなるの?」など、1つひとつの作業(タグ付け)について、順位上昇の効果を求める考え方は適切ではありません。重要なことは、文章全体をマシン・リーダブル(機械が読める文章)にすることです。
マシン・リーダブルにすることは、自分が何のキーワードと関連性が高いコンテンツを公開したのかを、検索エンジンにもっともわかりやすいシグナルで伝えるということです。
第1回で触れたように、SEOの目的、その1つひとつの手順は順位を上げること自体が目的ではなく、検索エンジンに情報を正しく伝達するための手法であることを改めて再認識しましょう。