散布図に挿入した回帰直線を利用して、R2を求める
参考までに、散布図からR2を求める方法もご紹介します。
1. 散布図に描かれている回帰直線の上にマウスを合わせ、右クリックします。
2. メニューが表示されたら、[近似曲線の書式設定]を選択します。

3. [近似曲線の書式設定]の[近似曲線のオプション]の [グラフにR-2乗値を表示する]にチェックを入れ、[閉じる]をクリックします。

2003の場合は、[近似曲線の追加]の[オプション]で[グラフにR-2乗値を表示する]にチェックを入れ、[OK]をクリックします。

4.R2が表示されました! R2すなわち寄与率は0.889であり、1に近い値ですので、求められた単回帰式は最高気温とアイスコーヒーの注文数の関係をよく表しているといえます。

予測する前にR2を確認しよう!
2つの変数から単回帰式が求められたら、予測に取りかかる前に、式の「当てはまり」の良さをチェックしておく必要があります。「重相関係数R」を2乗した「寄与率:R2」の値が1に近いほど、xとyの関係が強いことを意味します。
「回帰統計」の用語解説
[回帰分析]の出力結果の「回帰統計」のエリアには、回帰式の当てはまりの良さを判断するための指標が出力されています。それぞれの項目について、説明しておきます。

重相関R
一般的に「重相関係数」と呼ばれる統計量であり、この例では単回帰分析(説明変数が1つ)のため(単)相関係数と一致します。
重決定 R2
重相関係数を2乗した値であり、重決定係数と呼ばれる統計量です。データ全体の何%を回帰式によって表現できているかという寄与率を表しています。
補正 R2
「自由度調整済み決定係数(自由度調整済み寄与率)」と呼ばれる統計量です。詳しくは次回以降説明する「重回帰分析」で紹介します。
標準誤差
回帰式から求められた予測値のバラツキを示す値です。データから回帰式で表現できる部分を除いた「残差」の標準偏差のことですので、この値が小さいほうが式の当てはまりは良いということになります。残差とは、観測された目的変数の値と回帰直線によって求められる予測値とのズレ(誤差)を意味しています。
観測数
データ数を示しています。
