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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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イベントレポート

「神のわざであればこれを信じる。神ならぬ人のわざであれば、データが示されてこそ信じるに足る」 オーストラリアでデータアナリスト達が白熱な議論を展開


eBayのgeoTribesを利用したターゲティング広告 

 eBayオーストラリアは月間700万人が来訪する巨大Eコマースサイト。もちろん広告媒体としても機能している。eBayオーストラリアはモバイルでの購入率が世界一という特徴の紹介もあったが、今回はRDA ResearchのgeoTribesという、オーディエンス属性とジオターゲティングモデルを利用した広告商品について紹介された。

 geoTribesはeBay会員を、住所と年齢から “富裕層かどうか”、“現在のライフステージ”という軸で分け、さらに15個のセグメントに分類し、設定したセグメントの会員にだけ広告が配信されるという仕組みだ。

 ジオターゲティング×年齢という単純な組み合わせだが、番地レベルで細かく設定されており、価値観・ライフスタイルまでがプロファイリングされているところが興味深い。例えば下記“Rockafellas”というセグメントは、次のようなプロファイルとなっている。

  • 裕福で年齢高めの家族
  • とても高い収入で投資やオーナーシップを楽しむ
  • ラグジュアリー、ステイタスを求める
  • 高価な車に乗り、パーティー、イベントに出席し、海外の5つ星リゾートで余暇を過ごす
  • クレジットカードはプラチナクラスで高級食材、シャンパン、ワイン、デザイナーの服や本を買う
  • BMW5シリーズ、ルイ・ヴィトン、Harrodsが好き。子供は有名私立学校へ

 購入理由が分かりにくい購買履歴を使わず、より上位概念にフォーカスされたセグメントが可能となる、geoTribesを採用した点は非常に興味深い。住所と年齢さえあればこのようなライフスタイルセグメンテーションが使えるという事実は、マーケターにとって非常に魅力的ではないだろうか。

 日本の場合、住所+年齢だけではここまでのセグメンテーションは難しいと予想できるが、日本でもライフスタイルセグメントを簡単に判別できる仕組みがあれば、強力な武器になるのではないだろうか

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メディア+代理店+広告主のデータ分析に関するパネルディスカッション

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この記事の著者

中川 斉(ナカガワ ヒトシ)

1968年生まれ/早稲田大学卒。

コンサルティングファーム・広告会社にて、統計解析・データマイニングを軸にしたマーケティングプランニング業務に従事。専門的なデータ分析のスキルと高度なマーケティングの知識・経験の両方をバランスよく持つ稀な存在であり、近年ではマーケティングテクノロジーの開発、利用啓蒙にも一...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/25 17:44 https://markezine.jp/article/detail/16178

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