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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

あの企業のソーシャルメディア担当者に聞きました!

日清食品に聞く、「チキンラーメン」と「カップヌードル」のブランドカラーに合わせたコミュニケーション手法とは

チキンラーメンが17万いいね!を獲得するまで

Q. ソーシャルメディアへの誘導方法を教えていただけますか?

安武:カップヌードルについては、まさに試行錯誤しているところです。CMにFacebookやGoogle+へ誘引するメッセージを挿入したり、Webのブランドサイトからもリンクを張っています。あとは、イベントでソーシャルメディアの案内を入れたチラシを配っています。イベントではFacebookについてお知らせをしながら、みなさんに「いいね!」をしてもらったり、首都圏近郊のオフィスを訪れてアイスカップヌードルを食べてもらう取り組みの中で、「今日の模様がFacebookにアップされるので見てくださいね」とチラシを配りながら案内したり…そういうリアルとの連動にトライしています。

 また、9月18日のカップヌードル・バースデーに合わせて朝日新聞にマルチ広告を出稿したのですが、その見開きページにFacebookの投稿内容をそのまま掲載したりもしました。

三宅:チキンラーメンでも「ひよこちゃんJAPAN TOUR」というイベントで、全国を「ひよこちゃんバス」が走り回っていて、そこで「Facebookやってますよ」という案内をしています。ただ、リアルなイベントからの流入数は限定的なので、リーチを確保し流入を促す施策としてはFacebook内広告を活用しています。中でもユーザーのニュースフィードに流すことが可能なプレミアム広告は、すでに何回か利用しました。

 やはり、ある程度チキンラーメンのFacebookページを理解した上で「いいね!」をしてもらわないと、継続的なファンにはなってくれないですから、ちゃんと記事を見て「いいね!」を押してもらうためには、この方法が有効だと考えています。Webサイトと同じで、一般の方がいらっしゃるところに入口を設けておかないと、誰も入って来られないんですよね。

Q. チキンラーメンは今年の7月に始めて、9月に5万いいね!を達成し、すでに17万いいね!を集めていますが、この驚異的な伸びの理由は?

三宅:プレミアム広告の出稿を始めたことに加え、どの記事をクリエイティブにするか相当吟味しました。どれだったら画面に表示されたときに、いかに目を引きつけるかということに相当悩みましたね。大事なのは、何と言っても画像です。ひよこちゃんが並んでいるだけの画像だったのですが、Facebookのインターフェイスは非常にシンプルなので、その中にひよこちゃんが並んだ画像が出ると、目立つんです。キャンペーンのネタとクリエイティブがうまく合致したので、プレミアム広告の効率としては、かなり良い結果が出せたと思います。

ソーシャルで情報発信するときに大切にしていること

Q. コミュニケーションについて、ルールや気をつけている点はありますか?

松尾:カップヌードルがソーシャルメディア活用を始めるのに合わせて、ガイドラインやポリシーを作成しました。それに合わせて、「ソーシャルメディアとは」といったテーマで社内セミナーを実施したり、セミナーを受講できなかった人に向けてビデオ教材を作ったり、さらには、より理解を深めてもらおうと3択式のオンラインテストを作ったりもしました。

安武:カップヌードルの場合、カップヌードル独自のコミュニケーションのポリシーがあります。詳細は割愛しますが、ひとことで言うと“カップヌードルらしさ”を大切にしようと。カップヌードルは日本で一番食べられているインスタントラーメンですし、日清食品の中でもコアブランドなので、企画はもちろん写真や文章まで“カップヌードルらしさ”が伝わるような投稿にしようというポリシーになっています。

三宅:チキンラーメンが一番大事にしているのは、ひよこちゃんの魅力を最大限に引き出すことです。ちなみに、ひよこちゃんの会話のレベルは小学校高学年と同等くらい、身長は20cm、体重はチキンラーメンと同じ85g。新商品やキャンペーンなどの企業として伝えたい情報を、ひよこちゃんにうまく伝えてもらうにはどうしたらいいかを徹底的に考えています。例えば、最近では燻製オイルを使った新商品を発売したときに、それを単に「新商品が出ました」というのではなく、その商品自体をひよこちゃんが燻製にしてしまうという記事を公開することによって、すごい数の「いいね!」やシェアをいただきました。

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重視する指標、予算の立て方は?

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

1983年生まれ。成蹊大学経済学部卒業。大学卒業後、大手IT企業にてレンタルサーバーサービスのマーケティングを担当。その後、モバイル系ベンチャーにてマーケティング・プロダクトマネージャーを務める傍ら、ライター業を開始。旅行関連企業のソーシャルメディアマーケターを経て、2011年1月Writing&Marketing Com...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/19 11:00 https://markezine.jp/article/detail/16584

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