あの手この手で「MAGASEEK」を生活インフラに
マガシークは15年3月期を最終年度とした3か年の中期経営計画で、売上高を300億円まで引き上げる目標を掲げた。12年3月期比で3倍超の規模で、現在手掛けている改革などに加え、新たな独自色を打ち出すことが成長には欠かせない。
新たに取り組んでいるのが雑誌社とのコラボレーション。12年は社宝島社の「ツヤっと輝く、40代女子力」をコンセプトに40代女性を中心に読者を拡大している雑誌「GLOW」と組み、スタイリストの三浦由美子さん監修のオリジナルブランドの商材を開発。「成長力がある男性向け」(大森氏)には、男性向けイベントのスポンサードを行い、知名度及びブランドイメージの向上に努めている。
現在、通販サイトではレコメンド機能を強化しており、「消費者が訪問すると、自分だけのオリジナルショップになるようにチューニングしている」(石川氏)。例えば、モード系の好きな人がマガシークで買い物をすると、以降も来訪時はモード系ブランドが全面的に画面に打ち出されるサイトになる構想だ。
マガシークのアクティブ会員数は12年3月期で34万人。13年3月期末には40万人に増やす目標を掲げている。目標平均客単価は1万3100円で、平均年間購入回数は2.2回。13年3月期の売上高は、アクティブ会員を40万人まで増やすと115億円まで拡大する計算になる。
15年3月期に掲げる売上高目標300億円を達成するには、計算上は100万人のアクティブ会員を獲得しなければならない。
今後の成長には消費者の来訪頻度を上げるための施策が欠かせない。「消費者の生活インフラに入り込み、来店頻度を増やす」(石川氏)取り組みが必要という認識は強い。「『amazon』や『ZOZOTOWN』がそのような存在になりつつある」(大森氏と石川氏)と認識しつつ、大森氏と石川氏は「マガシークと接する機会が増えるように、当社を思い出す瞬間作りを、あの手この手で増やしお客様のマインドシェアを高めて行きたい」とまとめている。
石川氏(写真左)と大森氏が今後の方針を熱く語ってくれた
