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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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初心者向けネット広報・PRのキホン

自社ネタが弱くてもメディア、ユーザーの目に留まる! 調査リリースを成功に導く4つのポイント

調査リリース作成ステップ1:ターゲットの設定

 最終的に自社の商品・サービスのターゲット層に情報が届かなければ、ミッションは成功しません。まず、情報を伝えたいターゲット層として設定する人たちを決めます。

 子どものいる主婦、スマホユーザー、企業のマーケ担当……、こんなターゲット設定もあれば、あるいは広く一般を対象としたい案件もあると思います。まずは調査のことは意識せずに、あくまで商品・サービスのターゲット層として設定します。

調査リリース作成ステップ2:アンケート調査対象者の決定

 大まかに言えば、アンケートをとるべき相手をターゲット層とイコールで結ぶケース、全く正反対にするケースの2つをまず試してみると良いと思います。

 たとえば、20代女性がターゲットである場合、「20代女性に聞く~~調査」として同じ立場からアプローチするケースと、反対に「男性に聞く20代女性のココが気になる調査」など相手の立場から新たな気付きを与えるケースを想像してみることです(その両方を対象にアンケートをとって1つの調査結果にまとめる場合も多々あります)。

 ターゲットに対して「共感」または「驚き・気付き」を与える、あるいは場合によって「恐怖訴求」「問題提起」を行うことを念頭に置くとイメージしやすいかと思います。3つめのケースとしては、医療関係者や教育関係者などを対象に調査することもあります。

調査リリース作成ステップ3:ニュースとして成立する切り口のタイトル付け

 続いて調査結果発表タイトルを想像するわけですが、「調査対象者から聞き出してターゲットに共感や驚き等を与えられるトピック」を意識して考えます。さらにもう1つ重要な視点が、「ニュースとして情報価値が高い」ことであり、その2つを掛け合わせることが必要です。

 例えば、「主婦の7割はもっと夫に家事参加して欲しいと回答」だと共感は得るかもしれませんがニュースとしての新しさはありません。「地域別“夫の家事参加率”は北海道が圧勝」のような切り口を演出すると、情報価値は変わります。

 ニュース性を学ぶ一番の近道は、実際の記事タイトルを多く見ることです。調査レポートを元にしたニュース記事をカテゴリ別に表示しているメディアも今増えてきましたので、実例からヒントを得ると良いと思います。

調査リリース作成ステップ4:伝えたいメッセージへリンク

 最終的に自社製品・サービスなどの情報へと生活者を誘導するには、オーソドックスな形式としては三段落としを活用すると良いです。例えば次のような感じです。

(タイトル)     マヨラー率1位は福島県
(サブタイトル)   マヨラー7割が「マヨネーズを最後まで押し出せず苦労」
(サービス紹介)  最後まで使い切れる「マヨボトル」新発売

 ニュース性最重視のタイトルに続いて、企業メッセージに近しいけれどニュース性もあるサブタイトル、そして商品・サービスなどの自社情報という展開形式です。3つの要素がロジカルに繋がり上手くリンクしていると、企業メッセージまでしっかりニュース記事に含めてもらえることでしょう。

 これらのポイントを押さえながら企画案を組み立てて、それに合わせた調査票を作り、調査実施したら結果集計・分析して、リリースにまとめて配信します。

(補足) 企画通りの調査結果がでなくても、切り口で変わる!

 このように綿密に企画を立てていても、人の心は思った通りにならないものです。思い掛けない調査結果に、筆者も幾度となく頭を抱えたものです。

 しかし、調査結果が期待したものと少し違っていても、まだ慌てることはありません。データから何を読み取るかで、利用価値(ひいてはプレスリリースとしての情報価値)が決まってくるのです。

  • 意外性・驚き
  • 納得感
  • 今という時代性(特徴も問題も含む)
  • これからのトレンド

 こうした要素を読み取ろうとデータを眺めてみてください。きっと軌道修正のヒントが隠されています。 企画やデータ分析が楽しめるようになると、良い調査レポートリリースが発信できるようになるはずです。

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この記事の著者

三島 映拓(ミシマ アキヒロ)

株式会社PR TIMES サービスマネジメント本部マネージャー。

2005年に総合PR会社・株式会社ベクトルに入社、2007年よりプレスリリース配信代行Webサービス「PR TIMES」の運営に携わり、グループ内で株式会社PR TIMESへ転籍。以降、プレスリリース配信サービスとWebに特化したPRサー...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/01/10 08:00 https://markezine.jp/article/detail/16975

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