リマーケティングリストと広告クリック率
Google アナリティクス リマーケティングでリストを作成し、Google AdWords でリマーケティングをを開始するには、リストに有効なユーザー数を蓄積する必要があります。開始のためには、最小単位として100ユーザーが必要です。
しかし、ここで注意が必要です。それは、広告のクリック率、コンバージョン率です。リマーケティングの目的は、目的を達成せずにサイトから離脱したユーザーへ再度きっかけを与え、再誘導し、サイトでコンバージョンしてもらうことです。その場合、サイトへ再誘導する際のクリック率、誘導後のコンバージョン率はどのようになるでしょうか?
いくつかのパターンを表にまとめました。ここでは、クリック率(リマーケティング、ディスプレイネットワーク広告のクリック率)を0.1%と仮定、コンバージョン率を先ほどと同様3%とします。

パターン3を見た場合、ウェブサイトでコンバージョンを30件達成するには、クリック数としては、1,000クリックが必要になります。クリック率を考えると1,000,000ユーザー誘導しないと1,000クリックされないことになります。これはリマーケティングを設計、実施する場合にも考慮にいれる必要があります。
たとえば、パターン1の場合、リマーケテイングを開始したのはいいが、一向にコンバージョンに結びつかないということにもなりかねません。サイトの目的がコンバージョンだとすると、リマーケティングリストに有効なユーザー数を蓄積することができない場合は、リマーケティングも効果的ではなくなってしまいます。
リマーケティングリスト作成時の注意
さまざまな組み合せのリマーケティングリストを作成できることがGoogle アナリティクス リマーケティングの特徴です。しかし、ユーザーリストの有効数があまりにも少ない場合は、実際にリマーケティング広告を出稿しても効果が薄いものになる可能性があります。
今回はリマーケティングのかんたんなはじめ方として、未コンバージョンユーザーリストの作成方法をご紹介しました。今回の全ユーザーとコンバージョンユーザーの組み合わせは、前述したようにサイトでコンバージョンしないユーザーは97%、コンバージョンユーザーはたったの3%という仮定のもとに考えると、多くのサイトで有効なリマーケティングリストを作成することができると考えます。まずは、サイトへのユーザー訪問数を確認し、有効なリマーケティングリストはどういった組み合わせで作成できるのかと考え、リマーケティング戦略を練っていく事が重要です。
次回は、マルチデバイス、マルチスクリーン時代のリマーケティング、ウェブ解析との組み合わせについて活用例をまとめます。ぜひ、ご期待ください。
※ご紹介したリマーケティングの考え方は、あくまで参考案としてご理解ください。サイトの特性により、リマーケティング施策がそぐわない可能性もあります。施策の成功を確約するものではありません。