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ゲーミフィケーション実践編

顔の見えないWebサイトのユーザーをおもてなしするってどういうこと?5つの事例とその仕組み、教えます【ゲーミフィケーション実践編第2回】

ユーザーが心地よさを感じるWebサイトとは?

 それでは次は、ユーザーが心地よさを感じるWebサイトの事例を見ていきましょう。

 このキャラクターは、化粧品メーカーであるドクターシーラボ社が自社ECサイト内で提供している「ペコっちゃん」です。この仕組みは、サイトに来てくれたユーザーに対してお礼を表現するという意図で用意されており、ユーザーがサイトの中で様々な行動を取ることでこのキャラクターを育てていくことができます。

 また、上図は「Beat the GMAT」という米国のサイトです。GMATは米国大学院向けセンター試験のことで、これはユーザー同士が情報交換ができるGMATの試験攻略サイトです。例えば、質問に対して回答してコミュニティを活性化させる行動をとった場合には、上図のようなバッジがもらえます。

 この二つの事例は、いずれもユーザーのサイト内の行動に対してポジティブなフィードバックを返すことで、ユーザに心地よさを提供しようとする仕掛けです。承認やお礼など、その表現の仕方は異なりますが、これらはWebならではの接客的手法と言えるでしょう。

 ただ気をつけるべきこととして、フィードバックの頻度・内容はあくまでユーザー視点で設計する必要があります。接客なので当然といえば当然ですが、Webの場合は表情などが見えない分、さらに気をつける必要があると言えるでしょう。

リアルでは当たり前の接客をWeb上で実現する

 さて、次はリアルタイムフィードバックの事例として、ベネッセ社が提供する「おやこみらい広場」という幼児の親向けのコミュニティサイトと、EMCという米国ITベンダー大手が提供するサポートコミュミティサイトの二つの事例を見ていきましょう。

 ここで、赤枠で囲ったところに着目してください。先にドクターシーラボ社の事例で紹介したようなフィードバックが、これらの事例では取得した時点でユーザにわかるようになっています。

 このようなフィードバックを、ユーザにリアルタイムで返すことは実はとても重要です。店頭での接客では当たり前ですが、フィードバックはリアルタイムに返ってきます。これらの二つの事例は、リアルでは当たり前のことを、Web上で実現しているのです。

 今回はリアルの世界では当たり前の接客手法を、Web上でどのように表現できるかということを説明しました。今回紹介したものが全てではありませんし、また実際のユーザの行動の変化を追いかけながら、その内容や頻度など随時見直していく必要があります。特にWebの場合は直接ユーザーの感情の変化を追いかけることができません。だからこそ、その分より注意深くユーザの気持ちになって考えることが大切です。

 次回は優良顧客の考え方について触れていきます。「ユーザ視点で優良顧客を捉えるとどのように見えるか」ということを中心に説明していきます。

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この記事の著者

深田 浩嗣(フカダ コウジ)

15年にわたりモバイル領域でのデジタルマーケティングを提供しECを中心に200社以上のWebサイト立ち上げ・改善を実施。2014年、株式会社Sprocketを設立、Web接客手法でコンバージョンを最適化するツール「Sprocket(スプロケット)」を開発・販売する。短期的なCVRの向上にとどまらず、中長期的なLTVの向上を...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/04/25 08:00 https://markezine.jp/article/detail/17428

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