「九州のクライアントにはスピード感がある!」 ADK 本松慎二郎氏
前職では東京でアクセンチュアという外資系コンサルティングの会社に所属していました。6年前に、当時ADK九州支社にてWEBチームを立ち上げたばかりの加藤公一レオさんに誘われる形で今のチームにジョイン。現在は、ADKの西日本エリア(九州/中国/四国)のデジタルの責任者をやっております。
九州には昔から、通販を中心に独立系の企業が多くあったため、特に広告分野では、大きく3つの特徴があったと思われます。
広告のコストは「宣伝費」ではなく、「販促費」という考え
古くから折込みチラシやDMなどで顧客を獲得し、事業を拡大してきたクライアントが多くあったため、デジタル広告が始まった当初から、すでにROASやCPAなどのKPIの考え方は(言葉は違えど)普遍的に存在していました。
社長の理解が進まないうちは広告のデジタル化は遅かった
デジタルでは昔から先進的だったと思わるかもしれませんが、九州ではDMやチラシ、マスではTV・新聞・ラジオなどの時代が長く続き、かつ、オーナーたちの多くが(遊びでもPCに触れるような)デジタル世代ではなかったこともあり、つい4~5年前までは、一部のクライアントを除き、なかなかデジタル広告の理解と普及は進みにくい時代が続いていました。
けど社長や決済者との距離感が近いため、理解されると話が早い
しかし、デジタルは苦手でも、KPIには強いオーナー達のため、ひとたび理解されると、「明日からでも始めてくれ」と打合せの場で予算を割り当ててくれるようなスピード感があります。当然ですが、レポートを提出するのは社長や決済責任者であることが多いため、失敗しないようなプランニングやさまざまな価格交渉を命がけでやる日々が続いています。九州のデジタル広告マンは、日々こうしたタフなPDCAの中で仕事をしているため、プランニングや交渉のレベルがかなり高いと思います。
九州では、情報の普及やリテラシーにムラがあるため、「導入期」「成長期」「過渡期」のそれぞれのフェーズのクライントがいます。導入期のクライアントは、やっとKPIの設定を明確にし出したところですし、過渡期のクライアントは、従来の手法では獲得しつくしたため、新たな顧客を確保するためにさらに意欲的に新たなサービスやテクノロジーへ視線を向けています。
地方におけるEC/ウェブビジネスの可能性
【マーケットとして】
まだまだ導入期のクライアントも多いことから、デジタルの伸びしろは大きく残されていると思われます。また、KPIを前提とした運用型のクライアントが多くそろっているため、純広やリスティングだけでなく、DSPや第三者配信の普及もさらに望めると思われます。
【人材輩出の宝庫として】
僕の周りだけかもしれないジンクスですが、九州でやってきたメンバーは必ずと言っていいほど、転勤しても独立しても大いに出世しています(笑)。これは、日々タフなPDCAを繰り返すことにより、予算が落ちてこなくても、自らの手でクライアントへ新たなKPIやその達成手法を提案し、案件を創り出す能力が備わってきているからだと思います。昨今、九州や通販だけでなく、多くのクライアントから「KPIを前提とした運用型の広告」を求められるなか、きっと今後も、WEB広告の世界は九州出身の人たちが担っていくことになるでしょう。
「アドテック九州」開催に向けて
運営のdmgさんとボードメンバーで、アドテック東京との違いが出るように「マーケティングの現場の話が聞ける」「KPIや数字が明確で実践的であること」にこだわってきました。特にマーケティングの現場を担っている人に満足してもらえるイベントにしたいですね。
福岡のオススメのお店
福岡グルメは得意な分野です! 下記が特にオススメです!
もつ鍋
水炊き
博多ラーメン
お魚を含めまだまだいっぱいありますが(笑)、この辺にしておきましょう。