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三橋ゆか里の「女性向けマーケティング☆ア・ラ・モード」

最近「ローカル」が気になっています。
地元や身近な人を応援したり、絆を深めるサービスたち

Spacehive

 地域活性化のためのプロジェクトに参加できるロンドン発のサービス。緑が多い公園や遊歩道をつくろう、家事で焼けてしまった建造物を建て替えよう、そんな風に地元を今より素敵に変身させる活動を応援できる。プロジェクトは目標額を達成してはじめて稼働。

 Spacehiveのいいところは、コミュニティの中に主体となって動く人がいること。新しい公園が完成してはじめてそのプロジェクトを知るんじゃなく、始める前やそのプロセスに一緒に参加したり見守ることができる。自分が賛同する、応援したいプロジェクトを選んで直接支援できるのもいい。プロジェクトを支援するのは個人に限らず、地元の企業や団体などでもOK。企業にとっては良いCSR活動にもなるね。

Neighborland

 ニューオーリンズ発のスタートアップで、自分の地元をもっと良くするためのアイディアを投稿できるシンプルなプラットフォーム。アイディアを投稿すると、そこにLike!やお気に入りのように地元住民の賛同の声が集まって、十分に声が集まるとサービス運営側が実現可能なプロジェクトに落とし込んでくれる。例えば、公共の場でWi-Fiがもっと繋がってほしい!とか、自転車を持ち込んでOKな電車車両を増やしてほしいとか。どんなに小さくてもまずはアイディアを投稿することから始めるから、決してハードルが高くなくてより広い人が参加できるのがいい。

UrbanSitter

 日本ではそこまで馴染みがないけれど、アメリカでは当たり前なのがベビーシッター文化。近所のお姉ちゃんやお兄ちゃんに家に来てもらって、不在のあいだ子どもの面倒を見てもらう。そんなベビーシッター探しを助けてくれるのがUrbanSitter。そもそもコミュニティの人間関係が希薄になっている(前述したご近所さんの名前を知らない人が30%)から、適切なベビーシッターが見つけられないという悪循環だけれど、それを解決するためにFacebookを活用してる。ベビーシッターをする側は、話せる言語、子どもの年齢ごとに経験などを登録できる。また子どもを任せた側は、その相手を評価することでその地域の健全なベビーシッターコミュニティが出来上がっていく。

Benevolent

 貧困から抜け出せずに困っている個人を支援することができる、2011年12月にリリースされたクラウドファンディング。経済的にどうしても厳しいという人が、継続的にではなく、一度だけBenevolentを使って援助を募ることができる。

 アメリカの低所得者層は1億人を越えていて、過去最高なんだそう。この状況を打破するために、地元のNPOなどと組んで特定のニーズを持った個人を明らかにして、プロフィールページや彼、彼女のストーリーを伝えることで資金を集める。シカゴで試験的に実施したプログラムでは、70人のために35万ドルを集めることに成功。寄付の平均額は50ドルと決して高くなく、また一人の目標達成額は470ドル。誰か一人に手を差し伸べることができるクラウドファンディング。

誰かの顔を思い浮かべて応援すること

 日経ビジネスの孫泰三さんへのインタビューに、「カリスマ経営者は、もう要らない」という記事があったの。サービスを立ち上げるときに、誰のためにという人、具体的に思い浮かべる人がいることが成功につながると。

 わたしの「書く」というお仕事も同じで、誰のためにその記事を書くのかということを意識することを心掛けてる。それは具体的なら具体的なほどいい。これって人間のあらゆる行為に共通していることだと思うし、こんな風に地元や身近な人を応援するってことがもっとできるようになったら何とも素敵だと思うのです。誰かの顔を思い浮かべてその人や店を応援する。日本にも早くこんなサービスが増えたらいいな。

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この記事の著者

三橋 ゆか里(ミツハシ ユカリ)

ライター・記者。
オンラインショップ、UIコンサルティング会社、Web制作会社等を経て2009年に独立。日経デジタルマーケティング、TechWave、Tech in Asia(英語)などで執筆。また、女性誌のウェブサイトやスマホアプリ紹介の記事も手がける。アジアのITニュースが集まるStartup Datingでは、...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/06/06 11:00 https://markezine.jp/article/detail/17865

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