投稿サービスや情報提供など、特色ある新たなサービスを継続して投入
ゲームやSNSを中心としてユーザーを増やし、価値ある広告出稿先としても成功した感のあるモバゲータウンだが、今後も「面白いと思ったもの」を実現していくという姿勢は変わらないという。
たとえば2007年には、新しい取り組みとして、ユーザーがクリエイターとなって小説などを発表できる「投稿サービス」が開始された。活字離れが進んでいるといわれているものの、携帯電話ですきま時間に楽しめる手軽さが相まって、クリエイター、読者ともに利用者が急増し、現在ではモバゲータウンの主力コンテンツの一つになりつつあるという。
そして、このようなクリエイターイベントから商品化へ展開する試みが、既に開始されている。2007年5月からエントリーが開始されている「モバゲー小説大賞」では、4カ月間のエントリー期間内に応募作品数は7,000作品を突破した。大賞作品は出版社との提携による出版化が予定されているが、ここでもユニークなのは審査にユーザーの投票が大きく関わっていることだ。
また、モバゲー内で「ニュース」と「天気」の情報提供が開始されている。これも、単なる配信だけでなく、アバターが登場して動いたり、コメントしたりするなど、見せ方についても楽しさにこだわっている。さらに、ユーザーがニュースや天気の話題に対して日記を書くことができ、他のユーザーの意見も閲覧できるなど、SNSと連携させた仕様になっていることも特徴的だ。過日、東日本を大型台風が通過した際には2~3万ものコメントが寄せられたという。
このように多様な新サービスが続々と打ち出されるのと比例するかのように、モバゲータウンのユーザーは飛躍的に増加し、1日で4.4億PVにも達する日(7月16日)も身受けられるようになってきた。平均でも4月以降は毎月3億PVを雄に超え、増加の勢いは留まることを知らない。これは、モバイルの世界では、SNSやポータルといった大手サービスを大きく引き離してトップとなっている。
また、ユーザーの特性としては、10代が半数を占め、男性が約6割弱という、ゲームポータルとしての傾向にほぼ合致しているが、それでも近年では20代から30代の大人の登録が増えており、SNSのにぎわいとともに女性の登録数も増えているという。特に2月には初のマスメディア広告を展開したこともあり、ネットとの親和性が低いターゲットについても大きく訴求し、飛躍的な会員増加へとつながった。