モバゲータウンをプラットフォームに複合的なエンターテインメントサービスを目指す
今後のDeNAとしての展開について、畑村氏は「モバゲータウンというプラットフォームをベースにモバイルの領域を、PCやリアルの世界と連携させて新たな事業展開を検討していきたい」と語る。
もともとDeNAは、PCによるECからスタートしたこともあり、その根幹サービスである「ビッターズ」を携帯側に展開したり、モバゲータウンで得たリソースやナレッジなどをPC分野へと活用したり、複合的なサービス展開を行っていく素地が用意されている。


そして、モバゲータウンとしては、先述のモバイル小説の書籍化のような「コンテンツ資産の商品化」を、次の大きなステップとして捉えているという。音楽やアニメーション、キャラクター、映画やマンガなどといったコンテンツと親和性の高い10~20代が大きくユーザー層を占めるだけに、どのような展開が行われていくのか、大いに期待したい。
もちろんメインコンテンツであるゲームのブラッシュアップにも余念がない。最後に、8月末から配信された3Dポリゴンを使用したオンラインRPG「Master of Fantasia」が紹介された。FOMAの「メガアプリ」向けで無料で利用でき、携帯アプリとしては国内初のオンラインRPGだ。迫力ある美しい映像の中で活躍するゲームキャラクターには、アバター同様「モバゴールド」が使える。最大4人のユーザーが一組となってプレイでき、プレイヤー同士でチャットできる機能も用意されている。



かつてPCでしかかなわないと思われたオンラインRPGがモバイルで可能になったことを実感し、技術的な進化をまざまざと痛感させられる。そして、その技術がゲームを超え、さまざまなサービスに展開していくことが予測される。「楽しいことをどんどん形にする」モバゲータウンの、その動向を今後も楽しみにしたいと思う。