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イベントレポート

「優秀なクリエイターがオンラインへシフトすれば、デジタル広告の世界は激変する」 米Fortune誌総合監修者×AOL CEO対談レポート

広告の未来:テクノロジー+コンテンツ

 アドテクノロジーは今やオンライン広告ビジネスの重要な基盤だが、コンテンツ、特に消費者とのインタラクションを促すコンンテンツはマーケティングには重要であり、AOLはテクノロジーのみならずコンンテンツの拡充にも多くの投資をしているという。

 実際、テクノロジーを主軸としてきた企業、例えばAmazonやNetflix、Google、マイクロソフトも、コンテンツビジネスへ参入してきているとArmstrong氏は指摘する。そんな中、AOLはオンライン広告企業の中でも、コンテンツとテクノロジーの融合をいち早く提唱し、実行してきた企業である。

 ブランド企業のユーザーとのインタラクションとコンテンツを意識したブランド広告プロモーションの例として、Armstrong氏は消費材のユニリーバ社が取り組んだ『Makers』というキャンペーンを紹介した。

 Makersとは、AOLとPBS(公共テレビ放送の全米組織)が運営サポートしている、米国の女性解放運動の歴史や社会にリーダーとして影響力のある女性達のストーリーを動画化、集約したコンテンツプラットフォームである。

 会場では、市民マラソンは男性のスポーツであった米国の歴史の中で、女性で初めてボストンマラソンに参加したKathrine Switzer氏の動画の一部が紹介された。当時を語るSwitzer氏と沿道を走る彼女を、男性が無理矢理コースから引きずり出そうとしている白黒の写真から構成されているこの動画は、メッセージ性の強いものだった(動画:First Woman to Enter the Boston Marathon)。

 ユニリーバ社は、Simpleというスキンケア製品ブランドのプロモーションとして、このMakersをスポンサーし、またローカルレベルで女性達のロールモデルとして素晴らしい影響を及ぼした女性達のコンテスト“Next Makers”を開催した。

 このキャンペーンは、動画という新しいテクノロジーと、革新的な女性のストーリーを取り上げたコンテンツ、そしてコンテストとして消費者とのインタラクティブ性を持たせながら、”健康とライフスタイル“といったブランドメッセージを押し出した、よい事例だ。

 Armstrong氏は「マーケティングで大きな課題を解決するには、高いレベルのクリエイティブ性が将来的に重要な事であり、AOLは広告におけるクリエイティビティという視点で『Game Change』 (大変革)をもたらそうとしている」と述べた。

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Fortune誌総合監修者×AOL CEO対談: コンテンツ・動画・モバイル

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この記事の著者

大山 忍(オオヤマ シノブ)

米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併し、アフィリエイトシステムの開発企画やマーケティングマネージャーを務める。

2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベストプラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2013/06/26 08:00 https://markezine.jp/article/detail/17911

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