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「優秀なクリエイターがオンラインへシフトすれば、デジタル広告の世界は激変する」 米Fortune誌総合監修者×AOL CEO対談レポート

Fortune誌総合監修者×AOL CEO対談: コンテンツ・動画・モバイル

 基調講演の後半は、米Fortune誌の総合監修者であるAdam Lashinsky氏をむかえた対談が行われた。Lashinsky氏がリードする形でAOLの戦略と方向性に関する話題が掘り下げられていった。

 冒頭Lashinsky氏は、Armstrong氏がAOLの広告ビジネス戦略に大きな変革をもたらし、直近の四半期では大幅な収益向上に貢献したものの、期待値としてはまだまだ不十分であると指摘。

 その指摘に対し、Armstrong氏は「優秀なクリエイターがまだまだオンラインへの興味関心が低い」と回答。優秀なクリエイターがオンラインへシフトすれば、デジタル広告の世界は一気に変わるとした。

 続いて、Lashinsky氏はAOLのユーザー数の伸び悩みについても指摘。それに対しArmstrong氏は「AOLは『飛行機を飛ばしながら、エンジンの交換をしている』ような状況。優秀なクリエイターの採用やコンテンツの拡充が、今後のビジネス成長の鍵だ」とした。

 さらにLashinsky氏は、コンテンツ戦略の方向性に関して、読み物としてのコンンテンツと動画のコンテンツのどちらに注力してくのかと質問。それに対し、Armstrong氏は「AOLは直近の数か月ほど動画コンテンツに注力しており、現在はAOLの動画はYouTubeに続く2番手にまで成長している。とはいえ、動画が最優先コンテンツである状況でもない。コンテンツビジネスはユーザーの目的に基づき、正しい場所とタイミングで適切なフォーマットのコンテンツが提供されるべきだ」と述べた。

 一方、モバイルの戦略に関してはどう考えているのだろうか。その点についてLashinsky氏が質問を投げると、「モバイル単体の開発に注力をするというよりも、動画も含めたマルチスクリーンに対応にフォーカスし、投資を行っている。また、ブラウザとアプリに関しては同程度の割合で投資をしているものの、アプリに関しては、ダウンロード数に対して実際の利用状況は少なく、課題を抱えている」とArmstrong氏は考えを示した。

 終盤では「Time誌買収への興味関心の真偽は?」(Lashinsky氏)というきわどい質問に対し、Armstrong氏は「Time誌の買収は現状の優先事項ではないものの、自社のブランド戦略に高い関心を持っている」とかわす場面も。自社のオリジナルでブランドを構築するのか、過去にHuffington PostやTechCrunchを買収したように、買収によってブランド力を高めるのか、戦略はまだ未定のようだ

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この記事の著者

大山 忍(オオヤマ シノブ)

米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併し、アフィリエイトシステムの開発企画やマーケティングマネージャーを務める。

2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベストプラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/06/26 08:00 https://markezine.jp/article/detail/17911

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