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次世代広告コミュニケーションの秘訣

画面が小さなモバイルデバイスだからこそ、威力を発揮する。フェイスブックのモバイル広告収入拡大をけん引するネイティブ広告

 前回は新しいマネタイズの手段の一つとして、ネイティブ広告に取り組む伝統メディアサイトのネイティブ広告への取り組みについて解説しました。最終回となる今回は、ネイティブ広告の代表例ともいえるフェイスブックやツイッタ―など、新興メディアサイトの事例について迫ります。(バックナンバーはこちら)

取り組みやすい新興メディアサイトのネイティブ広告

 ネイティブ広告は、新聞や雑誌などの伝統メディアサイトだけではなく、フェイスブックやツイッターなどの新興メディアサイトでも採用が相次いでいる。

 新興メディアサイトでも伝統メディアサイトでも、ネイティブ広告の基本的な狙いは変わらない。スポンサーのコンテンツ(ブランドが作ったコンテンツ)をメディアサイトの編集枠で提供する。鍵は、そのスポンサーが提供するコンテンツを、掲載メディアの消費者にとって有益であり共感を抱けるものにすることだ。こうすることにより消費者に、掲載サイトのメディア体験の流れの中で自然とスポンサーコンテンツとも接触するように仕向ける。

 前回紹介したフォーブスやアトランティックのような権威ある伝統メディアに掲載するネイティブ広告ともなると、そのメディア消費者に受け入れられる質の高いブランドコンテンツが要求され、広告主にとって経費もかかり敷居が高くなっている。大手の広告主が目立つのもそのためである。一方の新興メディアでは、特にSNSともなると、編集コンテンツといっても消費者の交流メッセージが中心である。それだけにスポンサーコンテンツも消費者の目線に合わせればよいので、広告主にとって比較的敷居が低い。

画面が小さなモバイルデバイスだからこそ、ネイティブ広告は威力を発揮する

 また、ネイティブ広告の活躍の場が、スマートフォンやタブレットのモバイル端末にも広がろうとしていることは、しがらみの少ない新興メディアにとってモバイル・ネイティブ広告で先行できるチャンス到来といえる。

 もともとネイティブ広告は、従来型のディスプレイ広告などにとって代わる新しい広告フォーマットとして期待が寄せられているが、小さなスクリーンのモバイル端末がその流れを加速化させようとしている。モバイル端末では、スクリーンの大半を編集枠が占めることになりディスプレイ広告枠を固定的に配する余裕があまりないからだ。その代わりとして、編集枠の中にスポンサーのコンテンツを侵入させるネイティブ広告が大きな役割を担うことになる。

TwitterBuzz
ストリームの例(ツイッター)とボックスの例(Buzzfeed)。大半をメディアの編集コンテンツが占めるが、赤枠で示すように散発的にスポンサーコンテンツを入り込ませることが容易である。いずれもアイフォンの画面。

 フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアでは、ニュースフィードやツイートなどのストリームが編集コンテンツに相当する。そのストリーム(メディアの編集)の中にブランドコンテンツを挿入する形でネイティブ広告が定着してきている。パソコン画面では右サイドにバナーなどの広告枠を置くことができたが、モバイル端末画面では厳しく、ストリームだけでほぼ満杯になりそうである。

 また、新興パブリッシャーでは、矩形ボックスをタイル状に並べたレイアウトが盛んである。これはスクリーンサイズの異なるデバイス、特にモバイル端末にも柔軟に対応できることを狙っているほかに、ネイティブ広告を採用しやすくなっている点も見逃せない。目次ページに並べる各ボックスには、編集記事の見出しや写真などを載せるだけではなくて、スポンサーコンテンツも投稿させるようになってきている。

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この記事の著者

田中 善一郎(タナカ ゼンイチロウ)

ITメーカーで情報通信システムの開発に従事。その後、新聞社系雑誌社に転職。電子、通信、コンピュータ分野の記者として、LSI設計、ネットワークなどの最先端技術をカバー。90年代当初からインターネットメディアに傾斜し、ニュースメディアサイトの立ち上げに従事。雑誌社退職に合せてブログ「メディア・パブ」を2004年に立ち上げる。また監査役として、急成長するSNSベンチャーに6年間身を置く。2012年10月からフリーに。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/08/09 08:00 https://markezine.jp/article/detail/18231

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