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ネットコン猿・道明寺猿ノ介が斬る!勘違いから学ぶネット広告&ネット経済

サルでもわかる検索連動型広告(後編) 間違いワードの予想も大事ってどういうこと?の巻


スペルミスやカン違いもビジネスチャンスに

それってつまり、間違って検索する人もいることを予測してキーワードを買っておくってことですか?

そうです。キーワードを選定する際は、ユーザーがどういった言葉を入力する可能性があるかを考えながら行なうことがポイントです。タイプミスをしやすい言葉なども、そういった言葉としてピックアップしておくと効果的です

間違いワードの方が、正しい言葉よりも安価で上位に表示できそうだしな。フムフム

これは、この「ビリーズブートキャンプ」だけでなく、いろんなことに当てはまりそうですね

おっしゃる通りで、例えば「豆腐」でも、「とうふ」と打つ人もいれば「トウフ」や「とーふ」など様々な表記のゆれによる検索が行われています

なるほどぉ。奥が深いですなぁ

ムムム! ねぇねぇ道明寺さん! いいこと思いつきましたよ!

どうしたね。綾小路クン

「ビリーズブートキャンプ」に興味がある人は、ダイエットしたい。痩せたいと思っている人ですよね

そりゃそうだ。検索ワードリストの下のほうにも「ビリー ダイエット」なんてのがあるくらいだからな

これってつまり、「ビリーズブートキャンプ」のことを検索する人には、「ビリーズブートキャンプ」のDVDのような関連商品だけでなく、ダイエット商品全般を販売するチャンスってことじゃないですか?

ふーむ、なるほど。いつもはダイエット関係のキーワードを入札している人も、「ビリーズブートキャンプ」の流行をうまくキャッチして「ビリー ダイエット」と指定しておけば、さらにお客を増やせるわけか

「ダイエット」単独よりも「ビリー ダイエット」の方が金額も安そうですしね

で、でかしたぞ! 綾小路クン。……もっとも、ワシは100年前から知っとったがな

本当ですかぁ?

も、もちろんだ。そ、それにしても、間違って入力されるキーワードまでビジネスチャンスになるなんて、検索連動型広告は、実に面白いですなぁ

一見、単純だけど実は奥深いというのが、特徴ですよねぇ。あと、初歩的な質問で恐縮なんですが

はい

最初にお聞きした入札とも関連しますが、検索連動型広告が表示される順番というのは、単純に金額の多寡で決まるんですか?

以前は、入札額だけで決定されていましたが、今は違いますね

ほら!

な、なんで……。じゃあ、お金以外にどんなファクターがあるんですか?

広告の品質です

ひ、品質?

ええ。新たに掲載順位を決定する方式が変更されて、その広告の品質も影響を与えるようになったんです

ただ、質といってもいろんな判断要素がありますよね?

ええ。そのひとつの要素が、広告のクリック率ですね

つまり、高い割合でクリックされたものは、その広告の質も高いと判断するわけですか

そうです。それと、検索キーワードとタイトルや説明文がどれくらい合致しているかという点も、品質を判断する要素になります

たしか検索結果の表示画面では、タイトルや説明文にそのキーワードが含まれていた場合には、太字で表示されますよね。そうすると、自然と目に留まりやすくなるし、クリック率も高まっていく……

すると、ますます品質が高いサイトになっていくわけだなぁ

それから、商品名などが検索された際、多くの人が行きたいのはその商品の公式サイトだったりしますよね。こういったサイトはクリックされる率、キーワードとの関連性ともに高いので、総じて品質が高いと判断されますね。この他にも、広告の品質を決める要素は複数ありますが、残念ながら詳細は企業秘密です

なるほどぉ。広告の品質なんて考えたこともなかったが、いろんな要素で判定されていたんだなぁ

品質が高いものは、例え入札額で下回っていても、上位に掲載されるかもしれないわけですね。ただ、考えてみれば、品質が重視されるというのは、有益なサイトが目につくところに表示されるわけですから、インターネットユーザーや掲載される検索サイトにとってもすごくいいことですね

そうだな。まだまだインターネットの広告に関しては、ミスリードされるというイメージを持っている人もいるからな

ですよね。広告もすべて有効な情報であるということが浸透していけば、その効果も高くなるし、利用しようという顧客も増える。すべてがいい循環になりますよね

そうなれば、本当に嬉しいですね

そうそう。最後にひとつだけ聞きたいのですが

はい

とても危険な裏技なんですが

なんでしょうか

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猿ノ介が閃いた危険な裏技とは?

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この記事の著者

岡部 敬史(オカベ タカシ)

72年京都市生まれ。『別冊宝島』の編集を経て編集・執筆業。ブログ評論家。著書に『ブログ進化論――なぜ人は日記を晒すのか』(講談社プラスアルファ新書)、『Web2.0殺人事件』(イーストプレス)。『このWeb2.0がすごい!』(日経BP社)。編著書に『このブログがすごい!』(宝島社)などがある。個人のブログは『岡部敬史の編集記』

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/09/27 21:32 https://markezine.jp/article/detail/1830

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