「LINE@でお客さまがお店に来てくれる」現場での実感
一方、「ビックスポーツ」のLINE@アカウントの友だち数は約6,200人(2013年9月9日現在)。店舗数は全国で22店舗。基本的に、特定の商品にフォーカスするのではなく、スポーツ事業部で扱っている商品全品に関して5%引きといったクーポンを配信している。

「ビックスポーツのクーポン使用率は、まだそんなに高くはありません。ただ、店舗では、LINE@でお客さまがお店に来てくれることは実感しています。顔なじみのお客さまがLINE@のクーポンを利用してくれるなど、リピートしていただけていることを肌で感じています」と松井氏は語る。
本部で見える数字だけでなく、現場でも「LINE@でお店にお客さまが来る」ことを如実に感じているという。その実感を現場で感じられるということは、スタッフのモチベーションアップにもつながっていくだろう。
「よく来ていただけるお客さまは、ゴルフボールなどの消耗品の買い物が多いですが、クーポンを機に高額な買い物をしていただくこともあります。電動自転車やゴルフのドライバーなど、値段の張るものに使っていただいている実感があり、他の販促施策よりもLINE@の施策の方が顧客単価が高いように思います」(松井氏)
LINE@は小回りが利くツール
公式アカウントとLINE@アカウントを併用するにあたって、その使い分けについてたずねたところ、「公式アカウントはたくさんの人にメッセージを届けることができるが、細かいセグメントはできません。その分、LINE@は小回りが利くツールだと考えています」と伊藤氏。

「先ほどもお話しましたが、LINEはエリアや客層ごとにセグメントしてメッセージを送ることはできません。弊社は取り扱い商品が多岐にわたっており、眼鏡・コンタクト用品、またはスポーツ用品といったように商品カテゴリー別にアカウントを分けることで、お客さまの興味・関心に合ったメッセージを届けることができると思っています。公式アカウントでビックカメラのファンを広くつくって、そこからお客さま自身が興味のある商品カテゴリー品別に分けて、そこにピンポイントで販促を仕掛けていきたいですね。
ビックカメラは、特定の店舗だけでなく、どこの店舗でもお客さまの利便性高く利用していただけるのがベストだと考えています。チラシやDM以上に、お客さまにとって必要な情報を利便性高く伝えることができれば、LINE@はそれ以上に効果を発揮できると思います」(伊藤氏)
「店舗にいらっしゃるお客さまの中には、スマートフォンで値段をチェックしながら、お店で商品を見ています。つまり、使い慣れているスマートフォンで情報を得ているのです。その手のひらに、今よりも分かりやすく、お客さまが必要な情報を届けることができれば、より効果を出していくことができるはずです。それが実現できるように、今後も積極的に施策を仕掛けていきます」(松井氏)
LINE@活用術はMarkeZineの連載「あなたのお店を繁盛店に!LINE@活用術」に詳しく解説してあります。ぜひご覧ください!
第1回:LINE@をはじめよう!サービスの理解から戦略立案まで
第2回:LINE@アカウントの友だちを増やそう!お店やWebでの友だち獲得方法
第3回:LINE@で売り上げを伸ばそう! お店にお客さまを呼び寄せるメッセージ配信のポイント
第4回:さらに効果を高めよう!LINE@のデータを分析して運用を改善しよう