より高度なWebページを実現する技術
動的(ダイナミック)なコンテンツと静的(スタティック)なコンテンツ
JavaScritpの項でも軽く触れましたが、プログラミングとは計算(演算)結果を出力するための記述のことです。Webの世界では、サーバで計算を実行することをサーバサイドプログラミングと呼び、ブラウザで実行することをクライアントサイドプログラミングと呼びます。そして、計算結果によって表示されるWebページを動的(ダイナミック)なコンテンツ(Webページ)と呼びます。
動的の対語として、HTMLに記載された内容をそのままブラウザに表示するWebページを静的(スタティック)なWebページ(コンテンツ)と呼びます。
HTMLの描写(レンダリング)やCSSによる装飾もWebブラウザが内部で計算して出力していますが、一般的には「動的」と呼びません。広義ではJavaScriptによるクライアントサイドの計算結果の出力も「動的」なコンテンツと言えるのですが、Webサイトの開発現場ではサーバサイドで計算された結果によって出力されるWebページを「動的」と呼ぶことが多いです。
Yahoo!やGoogleに代表される「検索サイト」も、利用者が入力したキーワードに合わせて検索結果を表示する「動的」なコンテンツと言えます。
動的なコンテンツを実現するプログラミング言語にはPerl/PHP/JAVA/Python/Ruby/C#、などがあげられますが、Webサーバによって対応できる言語は異なります。
Webページのテンプレート化
通常、Webサイトは複数のWebページによって構成されるため、Webサーバの内部にはWebページの数だけHTMLファイルが存在しますが、複数のページがヘッダやフッタなどに同じデザインを適用することは多々あります。
こういったページの共通部分も各WebページのHTMLファイルに含まれているわけですが、この情報をそのまま記述してしまうと、共通部分を修正する場合には全てのHTMLファイルに手を加えなくてはならなくなるため、効率が悪いです。
そのため、規模が大きなWebサイトではテンプレート(「ひな形ともいう」)となるHTMLファイルを用意し、その中にWebページを当てはめて出力することがあります。これをWebページのテンプレート化と呼びます。
CMS(Contents Management System:コンテンツ管理システム)
Webページを作成・更新するときには、作成したHTMLファイルをWebサーバにアップしますが、その都度開発者にページの制作を依頼しているとコストや時間がかかってしまい、迅速な対応が難しくなります。
そこで、最近では原稿を登録するだけでWebページの追加や更新が簡単に行えるCMS(Contents Management System:コンテンツ管理システム)を利用することが多いです。HTMLを入力することなく、ワープロ感覚でWebページを作成することができるため、社内に制作者がいない場合や日々コンテンツを更新する必要がある場合に重宝されます。
CMSは、無償で利用できるものから数千万円かかるものまでピンキリです。MobableTypeやWordPressなどに代表される「ブログ」もCMSの一種です。そのほか、ECサイトやニュースサイトの運営に特化したもの、アンケートや会員管理といった機能を含むもの、上司が許可したコンテンツだけ公開できる「承認フロー」利用できるもの、など目的・用途・予算に応じて多種多様なCMSが存在します。
本稿では、主にアクセス解析に関連するWeb技術について解説いたしました。次回以降では、Google アナリティクスにフォーカスした形でアクセス解析の動作原理や、アクセス解析を実装・利用するときに開発者と円滑にコミュニケーションを取る方法、などを解説していきたいと思います。お楽しみに。





