Webについて
マーケターの方々の中には、Webサイト開発に接する経験が少ないために、技術に対して苦手意識をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。アクセス解析業務などを円滑に進めるためには、Web技術を正しく理解しておくことが大切です。本稿ではWeb技術、主にアクセス解析業務に関連した事柄をわかりやすく解説していきたいと思いますので、お付き合いください。
Web(www)の語源
Webサイトの「Web」の語源である「World Wide Web」は、1980年代にCERN(セルン:欧州合同素粒子原子核研究機構)に所属していたティム・バーナーズ・リーによって開発されました。ハイパーテキストと呼ばれる、複数の文書(テキスト)を相互に結び付けたテキストをインターネットで流す仕組みで、これにより世界中の大学や研究所に分散する情報を共有することが可能となりました。その相互の結びつき(リンク)が蜘蛛の巣のように見えたことから、「世界中に張り巡らされた蜘蛛の巣」という意味でWorld Wide Webと名づけられました。
World Wide Webで配信されるハイパーテキストのことを「Webページ」と呼び、特定のドメイン(組織)の下に集合したWebページ群のこと「Webサイト」と呼びます。
WebサーバとWebブラウザの関係
Webサイトを公開するには、Web(WWW)サーバと呼ばれる環境が必要となります。サーバとは、データの提供など他のシステムにサービスすることを目的としたコンピュータのことで、Webサーバとは文字通り「WWWをサービスするコンピュータ」となります。
逆に、一般の利用者(ユーザー)がWebサイトにアクセスするには、Webブラウザと呼ばれるソフトが必要となります。インターネットエクスプローラー・Chrome、FireFox、Safariが有名なところでしょう。これらのソフトは、WebサーバにWebページを要求し、受け取ったハイパーテキスト(HTML)を人間がわかりやすい形で描写(レンダリング)します。
HTMLについて
タグによって記述されるWebページ
WebページはHTML(Hyper Text Markup Language:ハイパーテキスト記述言語)と呼ばれる言語で作成します。HTMLでは、ページに関する情報やコンテンツをタグと呼ばれる「<>」を用いて記述します。ページの見出しなら「<h1>~</h1>」、段落なら「<p>~</p>」、といった具合です。タグで囲まれた各部分を要素を呼びます。
HTMLは、ページのタイトルや文字コードなど「ページに関する情報」が記載されているHTMLヘッダと、ページの内容そのものを含むHTMLボディの2つに分かれます。「ページに関する情報」というのがピンと来ない方は、「書籍の末尾にある『奥付』みたいなもの」と考えるとわかりやすいでしょう。
高度なビジュアル表現を支えるHTMLの技術
文字だけで構成されたWebページは味気ないため、HTMLには動画や画像など文字以外の情報を埋め込むことができます。また、ページの見出しや文章の見た目を調整するCSSや、アニメーションを表現するFlashなど、高機能で表現力豊かなWebページを実現するための技術が活用されています。
JavaScript
JavaScriptとは、Webブラウザで動作するプログラミング言語のことで、Webページ上で計算(演算)結果を出力するために使われます。HTMLに「1+1」と記載すればブラウザには「1+1」とそのまま表示されますが、JavaScriptを使うことで「2」という計算結果を出力できます。下記はブラウザでJavaScriptを実行した結果となります。ちなみに、「document.write()」とは「ページに文字を出力しなさい」というJavaScriptの命令(関数)です。