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第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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MarkeZine Day 2024 Autumn

【講演内容を復習】大前提、マーケティングには直接動かせる「変数」と動かせない「定数」がある

 『戦略ごっこ マーケティング以前の問題』著者の芹澤連氏がMarkeZine Day Autumnに登壇。「マーケティングにおいて何が変数で、何が定数か?」を講演テーマとし、日本市場での実証研究の結果も共有しながら、エビデンスベーストマーケティングの基礎を解説した。マーケティングの考え方がガラリと変わる、かもしれないレポートだ。

打ち手を考える前に、市場のゲームルールを理解せよ

 そもそも、エビデンスベーストマーケティングとは何か――ひとことで言うと「根拠のあるマーケティング」という意味合いになるが、ポイントは「根拠」の部分にある。

 ここで言う根拠とは「国が異なっても、カテゴリーが異なっても、時代背景が違っても、別の研究者がデータを取り直しても、異なる状況下で何度も繰り返されるパターンや規則性」を指す。それらを理解して事業成長に活かしていこうというのが、エビデンスベーストマーケティングにおける基本の考え方だ。

 芹澤氏の著書『戦略ごっこ』は、それらのエビデンスを徹底的に集め、一般のマーケターにも理解できるようかみ砕いて解説を加えたもの。マーケティングの界隈で「通説」「定石」とされている理論・フレームワークとは大きく異なる主張もあるため、拒否反応を示す人もいるようだ。

 そんな『戦略ごっこ』の内容を踏まえつつ、芹澤氏の直近の研究結果もシェアする形で行われたMarkeZine Dayでの講演、芹澤氏は冒頭で「マーケティングにおいて何が変数で、何が定数かを整理する」という講演のテーマを提示した。

 戦略を立案する際は「何をやるか/やらないか」を決めるだけでなく、「何ができるか/できないか」を区別することが大切になる。なぜなら、市場や消費者行動には、「(マーケティングで)変えられること(変数)」と「変えられないこと(定数)」があるからだ。

 「マーケティングが戦略ごっこになる原因は、“変えられないこと”を“マーケで変えよう”と頑張ってしまうことにあったりします。消費者のブランド選択やロイヤルティには一定の規則性(ルール)がありますから、打ち手を考える前に、まずはゲームのルールを理解しなければならないのです。では、手始めに簡単なところから始めましょう。売上は定数でしょうか、それとも変数でしょうか?」(芹澤氏)

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この記事の著者

那波 りよ(ナナミ リヨ)

フリーライター。塾講師・実務翻訳家・広告代理店勤務を経てフリーランスに。 取材・インタビュー記事を中心に関西で活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/11/05 09:00 https://markezine.jp/article/detail/47029

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