クロスドメイン計測時の流入元判定の落とし穴
参照元除外リストの更新
ユニバーサルアナリティクスになる前からも、キャンペーンを識別するパラメータ(通称「utmパラメータ」)から流入した場合は30分の間隔がなくてもセッションを再スタートするという仕様でしたが、サブドメインの異なるサイトに遷移して戻ってきてもセッションは継続していました。
ユニバーサルアナリティクスではセッションの判定基準が変更され、外部サイトに遷移して戻ってきた場合、つまり計測対象サイトとは異なる参照元(document.referer)が発生した場合にはセッションを再スタートするようになりました。
ユニバーサルアナリティクスでクロスドメイン計測を行う場合、対象となるサイトのドメインをプロパティの「参照元除外リスト」に登録しておきます。この一覧はプロパティ単位で共有される点にも注意が必要です(参考)。
プロパティ単位で記録される流入元情報
Google アナリティクスでは、参照元をプロパティ単位で判定しています。1つのプロパティで複数のサイトを計測しているとき、最初にアクセスしたサイトの参照元が他の参照元でも引き継がれます。
この仕様は、参照元をCookieで管理していないユニバーサルアナリティクスにおいても同様です。
各サイト間の誘導を計測したい場合には、サイト間のリンクにイベント計測やカスタムディメンションを実装する、もしくはプロパティIDを分けて計測する、といった工夫が必要となります。
おわりに
サイトの規模が大きくなると、クロスドメイン計測は避けては通れなくなります。不正確な設計・実装によって解析結果がすべらないよう、Google アナリティクスやJavaScript / Cookieを理解して慎重に対応しましょう。この記事を読んでもクロスドメイン計測に自信がない場合には、専門家に相談することをお勧めいたします。



