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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

統括編集長インタビュー

「テクノロジーがマーケティングの規模拡張をもたらした」 ─レスポンシス ポール・クロス氏インタビュー


課題と方法が見えていれば後はテクノロジーが解決

 ―― 顧客起点という言葉をよく耳にするようになりました。具体的にはどのような事例があるのでしょうか。

 グローバルの事例では、オーストラリアのスーパーマーケットで最近面白い事例がありました。そのスーパーマーケットは約900万人の顧客基盤をもっていて、週に1度お客様に向けてメールを配信しているのですが、同じ内容の一斉メールを配信しており、顧客基盤を有効活用できていませんでした。そこでレスポンシスのテクノロジーを活用し一人ひとりの購買履歴に基づきメール配信を実行できるようにしたところ、高い成果を上げることができました。

 従来から行っているマーケティングアクティビティの一部をほんの少し改善しただけで、成果につなげることができるのです。さらに、素晴らしい点はこのマーケティングチームはとても少人数のチームなのですが、テクノロジーを上手く利用し、大きな負荷をかけずにこれらの施策を実行し成果につなげた点にあります。

 スーパーマーケットのビジネスは、来店頻度と来店した際の購入金額が重要な指標となります。その課題は見えていて、その課題を改善するための方法として最適なのがメールだということはわかっていたので、データをどう紐付けてパーソナライズするか、リソースを割かずにどうそれらを実行・運用するか、という点をテクノロジーが解決した好例といえるのではないでしょうか。日本においても、マガシーク、ゴルフダイジェスト・オンラインといった企業がレスポンシスのプラットフォームを導入し、コンバージョン率の向上やお客様との関係作りに取り組んでいます。

 ―― 最後にこれからの取り組みについて教えてください。

 まずはチャネル対応ですね。モバイルやアプリへの対応は当然ですが、Webチャネルのさらなる強化も考えてます。対応すべきチャネルが増えるということは、取得できるデータ量が増えることとイコールですので、サービスのバックエンドの拡張性を保つことも重要です。

 また、チャネルごとのマーケティング最適化には、クリエイティブ要素も大きく関連します。クリエイティブをきれいに管理できる仕組みや、個人情報取得に対する対策の意味でパーミッションを管理する仕組みなど、細かい点ですがクロスチャネルマーケティングを実行・運用していくために必要な機能も随時追加予定です。

 今年一番の大きな投資は管理画面の日本語化ですね。レスポンシスの売りはシナリオプログラムを自分たちで作成できることです。まるで、パワーポイントの操作のようにマーケターが自分でフローチャートを描き、特定のアクションが起こったら自動的に施策が動くようにできます。手前味噌になりますが、すごく使いやすのでぜひ日本のマーケターのみなさんにも触ってもらいたいです。

Responsys Interact Marketing Cloud管理画面上のフローチャート

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/01/30 16:36 https://markezine.jp/article/detail/18880

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