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モバイルシフトする消費者とミスコミュニケーションが起きていませんか?マルチデバイス時代のメールマーケティング事例紹介

次のステップとして、クリエイティブの最適化へ

 アマナでは、想像以上にモバイルによる閲覧が増加していることを受け、社内での調査・分析を行った。その結果、新しい顧客層である個人ユーザーだけでなく、既存顧客もスマートフォンやタブレットデバイスで情報を収集しはじめていることが明らかになった。

 「さらに一歩進んで、未だそうした利用をしていないユーザーにも効率的にサービスを活用してもらえるよう、モバイル対応が必要と考えるようになりました。そこでクリエイティブの最適化の必要性を再認識したわけです」(高氏)

 そこで、まずは訴求の切り口から検証をはじめた。提供側が訴求したいジャンルの画像を絞って、より訴求力を強めた「提案型」と、多様な画像を掲載してユーザー側の選択を促す「ピックアップ型」の2種類について、クリエイティブのA/Bテストを実施した。その結果、提案型のほうが圧倒的にCTRが高いことがわかった。

 次にアマナでは、「モバイル対応」と「最適な訴求」という両軸で、クリエイティブ最適化施策を行った。新しいユーザー層は「モバイル」で閲覧し、かつ「提案型」を望むという仮説を立て、さらに「すぐに削除してしまう」という課題をもとに、モバイル表示を意識した「提案型」と、PC表示を想定した「ピックアップ型」の2種類についてテストを実施した。件名などのコピーやビジュアル、ボタンの位置や大きさについても細やかな変更を加えてメール配信を行った。

 結果としては、全体を見ると「提案型」と「ピックアップ型」の効果はほぼ変わらないが、モバイル閲覧分だけに特化して分析したところ、提案型の方が「読んだ」「少し読んだ」とする人が8%も高かった。モバイルで閲覧するユーザーは「提案型」を望むという仮説が肯定されたのである。

PDCAを回しながら、小さな改善を繰り返していく

 こうした取り組みを振り返り、高氏は「最適化」を進める有効な方法について次のように語る。「ボタン一つを変えても閲覧率が上がることはないでしょう。しかし、そうして得られた小さなセオリーを少しずつ積み重ねることで最適化が図られ、得られたノウハウをもとにサイトの最適化にもつなげることができる。PDCAサイクルを回しながら、小さな改善を繰り返していくことが大切だと実感しました」

 その言葉に頷きつつ、吉澤氏は「メールだけでなくサイトまでを含めた全体を見据えた最適化が不可欠」と語る。

 「たとえば、メールでの閲覧率は高いがコンバージョンは低いといったこともよく聞かれます。しかし、情報閲覧はメールで、購入はPCでといったように、デバイスの多様化に従ってユーザーの購買行動が複雑化していることも少なくありません。マルチデバイス対応においては、そうしたことも踏まえて、全体最適化を行うことが重要といえるでしょう」(吉澤氏)

 このようにマルチデバイス対応においては、商材やサービスによって対応すべきデバイスや購買導線などが異なり、それぞれが仮説を検証しながら全体を最適化していく必要がある。とはいえ、どこから手を付けてよいか迷う人も少なくはないだろう。まずは本事例を参考に、自社のユーザーのデバイス状況を把握し、クリエイティブなどの最適化の糸口となる「メールの対応」からはじめてみてはいかがだろうか

消費者の変化に向き合い、マルチデバイス対応に取り組もう!

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウマミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2014/08/19 15:57 https://markezine.jp/article/detail/19435

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