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クロスチャネルキャンペーンマネジメントの潮流

最近よく耳にする「キャンペーンマネジメントシステム」 正しく理解できていますか?


あらためてCMSとは何なのか

 CMSは1990年代にマーケターが複数のチャネルで展開するキャンペーンを管理するためのツールとして米国で開発され、2000年代半ばには日本でもいくつかの製品が紹介されました。

 日本ではクロスチャネルでのキャンペーン管理機能よりもキャンペーンの設計・実行機能の方がクローズアップされてきたため、CMSのことをマーケティング自動化ツールとして理解されている方が多いと思います(間違っているわけではありません)。例えば本格的なCMSには予算管理機能までついていてチャネルごとの予算配分管理ができますが、日本の場合は広告代理店などがそういった機能を全て提供してきたためニーズがなかったのだと思います。

 本来CMSが備えている基本的な機能は大まかに以下の5つに分類されます(※3)。

  1. 顧客データの分析
  2. 顧客セグメントの作成
  3. セグメントごとのキャンペーン設計
  4. クロスチャネルでのキャンペーン実行
  5. 結果のレポーティングとフィードバック
※3

 この機能分類と図表1はThe Forrester Wave™: Cross-Channel Campaign Management, Q1 2012 を参考にしています。

 したがって、CMSとは「顧客データを分析してセグメントを作り、セグメントごとのキャンペーンを設計してクロスチャネルで実行するためのソフトウェア」と定義することができます。

 CMSの中には別の製品カテゴリーから進化してきたものもあります。

 最も多いのがメール配信システムから進化したものです。メール配信システムにキャンペーン設計・実行機能とソーシャルなど他チャネルへのメッセージング機能を追加したものが、インタラクティブコミュニケーションに強いCMSとして評価されています。同様にコンテンツマネジメントシステムが進化してキャンペーンマネジメント機能を備え、CMSとして分類されているものもあります。

 一方で大手ITベンダーが自社のCMSとメール配信システムやアクセス解析システム、レコメンデーションシステムなどとのインテグレーションを行い、まとめて1つの製品として提供する動きも進んでいます。

 このように、一口にCMSといってもそれぞれの持っている機能はその由来によって大きく異なり、しかもそれらは現在も進化を続けているのです。

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なぜ今CMSなのか

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この記事の著者

岡本 泰治(オカモトヤスハル)

 株式会社ディレクタス 代表取締役。リクルートを経て、ディレクタスを設立。数多くの大手企業のeCRM及びEメールマーケティングの戦略を立案し実行を支援。現在は複数チャネルを横断したクロスチャネル・マーケティングのためのコンサルティングとCCCMなどのツール提供、運用支援を行う。著書に『BtoC向けマーケティングオートメーシ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/06/10 18:41 https://markezine.jp/article/detail/19458

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