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実践!WebマーケターのためのR入門

とっつきにくいけど実はエクセル以上に賢いヤツ フリー統計解析ソフトウェア「R」を触ってみよう【R入門講座】


視覚化コトハジメ3~日付付の折れ線グラフを描いてみよう!~

 以下のプログラムを全てRのコンソール画面にコピーして実行しましょう。

#1
sample$DATE2<-strptime(sample$DATE,"%Y/%m/%d")
#2
par(mfrow=c(2,2))
#3
plot(sample$DATE2,sample$純広告,type="l",ylab="純広告",xlab="日付",xaxt="n")
r <- as.POSIXct(round(range(sample$DATE2), "days"))
axis.POSIXct(1, at=seq(r[1],r[2], by="1 week"), format="%m/%d")
#4
plot(sample$DATE2,sample$リスティング,type="l",ylab="リスティング",xlab="日付",xaxt="n")
r <- as.POSIXct(round(range(sample$DATE2), "days"))
axis.POSIXct(1, at=seq(r[1],r[2], by="1 week"), format="%m/%d")
#5
plot(sample$DATE2,sample$CV_純広告, type="l",ylab="CV_純広告",xlab="日付",xaxt="n")
r <- as.POSIXct(round(range(sample$DATE2), "days"))
axis.POSIXct(1, at=seq(r[1],r[2], by="1 week"), format="%m/%d")
#6
plot(sample$DATE2,sample$CV_リスティング, type="l",ylab="CV_リスティング",xlab="日付",xaxt="n")
r <- as.POSIXct(round(range(sample$DATE2), "days"))
axis.POSIXct(1, at=seq(r[1],r[2], by="1 week"), format="%m/%d")

 下記のような4つの折れ線グラフが描かれます。

 折れ線グラフの解釈ですが、純広告のインプレッションとリスティングのクリックについては、1.短いサイクルの上下運動があること、2.やや右肩下がりの傾向があることが見て取れます。一方、CV数の2系列については1.短いサイクルの上下運動は確認できますが、下落トレンドはないようです。

 続いてプログラムの解説を行っていきます。Rでは読み込んだ変数を指定する方法が複数用意されています。先ほどの視覚化コトハジメ1で出てきた

 sample(,[2:5])

 の他にもあります。例えば、

 sample$DATE

 はsampleの中にあるDATE変数を選択します。試しにコンソールで打ち込んでみましょう。下記のように表示されます。

 先ほどの変数の指定方法を踏まえてプログラムの解説を続けます。

#1

sample$DATE2<-strptime(sample$DATE,"%Y/%m/%d")

 strptimeという関数を使って、sample$DATEをRが認識できる日付型の変数(DATE2)を作成しています(やや高度ですが時系列の折れ線グラフを描写する際に非常に便利です)。

 sample

 と打ち込むとDATE2という変数が追加されていることが確認できます。

#2

par(mfrow=c(2,2))

 これは2×2のグラフを出力する際のおまじないです。

 もし、1×3であれば

par(mfrow=c(1,3))

 となります。

#3
plot(sample$DATE2,sample$純広告,type="l",ylab="純広告",xlab="日付",xaxt="n")
r <- as.POSIXct(round(range(sample$DATE2), "days"))
axis.POSIXct(1, at=seq(r[1],r[2], by="1 week"), format="%m/%d")

 グラフを書く時の関数plotで、#1で作成したDATE2をX軸に指定し(sample$DATE2)、Y軸には純広告(sample$純広告)を指定しています。

 type=”l”

 と指定すると折れ線グラフが描けます。また、

 type=”b”

 と指定すると折れ線と点で描写されます。

 ylab=”純広告”

 は、Y軸ラベルを指定

 xlab=”日付”

 は、X軸ラベルを指定

 xaxt=”n”

 は、X軸の目盛につけられるラベルを非表示にしています。これは、残りの2行で少し特殊な処理をするための前処理です。

 ※r=…format="%m/%d")

 上記の2行については高度なためここでは説明を割愛させて頂きます。日次データの時系列グラフを描く時には非常に便利なおまじないです。必要に応じてコピーしてご利用下さい。

まとめ

 今回は、Rのインストール、データの読み込み、グラフによる視覚化を行いました。Rは汎用性が高くできることも多い分、どこから手を付けていけばよいかわかりにくい点があります。次回以降実務で役立つことを念頭にサンプルプログラムをご紹介してまいります!

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目次

  • 第1章 とっつきにくいけど実はExcel以上に賢いヤツ
  • 第2章 Rで分析を始める前に
  • 第3章 時系列データを分析すると何がわかる?
  • 第4章 Rのパッケージを使って
  • 第5章 正しい分析手法を選ばないと時間のムダ
  • 第6章 「ダミー変数」でデータをまとめてクラスター分析
  • 第7章 どれだけ○○したら◎◎できるのか?
  • 第8章 総まとめ!

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この記事の著者

豊澤 栄治(トヨサワ エイジ)

株式会社ファンコミュニケーションズ サービス開発部 情報科学技術研究所 所長

横浜国立大学経営学部、一橋大学大学院国際企業戦略研究科卒

SPSS Japan、みずほ第一フィナンシャルテクノロジー(株)、外資系運用会社(Amundi Japan)での経験を活かし、金融の分析ノウハウをマーケティ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/04/21 11:59 https://markezine.jp/article/detail/19808

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