まとめ
この連載は、“最新のマーケティングテクノロジーを噛み砕いて解説をする”というコンセプトがあったわけだが、結果としてテクノロジーを専門とする方や、マーケティング分野ではない方々からも多くの反響を頂いた。連載を購読して頂いた皆さまに御礼を申し上げたい。
この連載を通してDMPというワードが、いかに多くの人々の興味を引いているワードであるか、ということを実感したが、実際のところDMPのご相談を頂くと大半が、直近の課題として、もっと手前の課題を抱えている。
DMPとは、ある人の行動ログデータを流通させることが可能になった技術発展のもとで、ログデータを統合させたいという要望に応じて生まれた、概念先行型のテクノロジーだ。概念を厳密に追求すれば、現在の市場に単体でDMPと呼べる製品は、実は存在していない。
今は領域ごとに、それぞれのスタンスから網羅的なオーディエンスデータの統合とマーケティング活用を目指して進化発展をしている最中と言えるだろう。また、DMPはこれまで得られなかった多くのメリットをもたらすが、上記の意味でも採用については、自社のそもそもの目的論に立ち返る必要がある。
個人的な意見として、近い将来さらに統合が進み、効率化できることが増えれば増えるほど、“企業がどのようにユーザと向き合うのか”を考える、マーケターの本質的な仕事が求められるようになる、と考えている。インターネットにおけるマーケティングの進化の行く末を、皆さまと一緒に楽しめればと思う。
