ネガティブな意見からの気付きが重要
多くの企業サイトでは訪問者の約6割が、検索エンジン経由でやってくる。つまり、検索結果に想定外の情報が入っていると、サイトへの訪問や購買にはつながらない。GoogleやYahoo!の検索結果を随時チェックすることは、地味なようだが、危機管理の第一歩なのだ。同社のWEBモニタリングサービス「WEBリスクホットライン」でも、4時間に1度、スタッフがクライアント企業の情報を目視でチェックしている。
モニタリングで重要なことは、いい情報も悪い情報も一旦受け止めることだ。例えば「批判」の書き込みがあっても、すべてが悪いとは限らない。自社が気付いていない、問題点を指摘しているケースもある。あらゆる書き込みを受け止め、何が自社にとって問題か客観的に把握することが大切だ。
「悪い書き込みがあったとき、『何を批判しているのか』が、明確に分かっていない企業も多いんです。だから『文句を言われているから謝っておこう』となる。でも、この姿勢で対応をすると、火に油を注ぐことになります」と安達氏。
炎上したら24時間以内の対応が必須
企業がリスクを予防するためには、自社のポリシーを明確にすることも重要だ。「なぜその施策を行うのか、というポリシーを明確にする必要があります。そして、必要に応じてそポリシーやロジックを周囲に説明する。自社が行っていることのいい面も悪い面も把握し、そのうえで考え方をPRすることが大切です」と後藤田氏は語る。
また、ネット上に自社の擁護派がいた場合は、彼らの主張も同時に把握することが重要だという。症状が分からないと治療できないように、自社をとりまく評価を客観的に把握することが、適切なリスク対策の第一歩だ。
では、実際に炎上などのトラブルに巻き込まれたら、どうすべきか。オンライン上でのトラブルは通常、深夜や休日に多く発生するという。時間帯は22時から2時頃で、年末などの長期休暇中にも起きやすい。自社の力だけで対策をすると、リアルタイムでの監視や対応は難しいが、放置すると収束も難しくなる。そのため、まずは「24時間以内」の対策を心がける必要があると後藤田氏。「事態が起こって、24時間経過すると何をしても手遅れになりがちです。果たして問題は自社にあるのか、その場合は謝罪文を出すのか出さないのか、などを判断する必要があります」
正しいリスク対策には、トラブルの「原因と結果」を把握することが重要です。
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