VTSの増加を中間KPIとして行った動画キャンペーン
次に紹介するのは新規のユーザー獲得を目的としたマウスコンピューターの動画広告キャンペーンの事例紹介です。
マウスコンピューターは新規ユーザーの獲得を目的に、これまでディスプレイ広告でアプローチしてきたブランド名をすでに知っているユーザー層だけではなく、マウスコンピューターを知らないライトユーザー層に訴求する手段として、インパクトの強い広告表現ができるオンライン動画広告の活用を決めました。
今回のキャンペーンではアトリビューション効果に着目し新規ユーザー獲得までの中間KPIとしてVTSを指標として動画広告キャンペーンを実施。VTSとは広告を閲覧した後の検索行動を示す指標で、アトリビューション効果を図るための指標として使用されています。
マウスコンピューター コンシュマー営業統括部 統括部長の氏家氏は「中間KPIをVTSに置いた要因として「クリック数やインプレッション数をKPIにした場合、どれだけ露出・Webサイトに送客できたかで話が終わってしまいます。
せっかく動画広告を活用するなら、広告を通じて相手にどんな認知・メッセージが伝わったかを把握したかったのでVTSをKPIに設定して、広告接触者がどんなキーワードから行動を起こすか把握したいと考えました。ブランドイメージ訴求ができていれば、ユーザーが動画を視聴したのちに検索行動を起こし、サイトに来訪するという流れになると考えたからです」と述べています。
以下配信を行ったクリエイティブです。G-Tuneというゲーム専用のPCのキャンペーンです。VTSを計測するためにオムニバスの提供するアトリビューションツールpandraと広告配信システムであるTubeMogulのインテグレーションを行い、動画が配信された後のユーザー行動のトラッキングを行いました。
以下が配信したクリエイティブです。
この動画について「BTOは簡単で楽しい事を訴求するために、PCのスペック、数値が高まる事によって、何が変わるのか、各パーツがどんな機能をもっているのかという点を訴求するために制作しました」と氏家氏は述べています。
「ゲームを楽しむとき、ゲーマーは普段なかなか出さない『素』の顔を見せてくれます。その表情を、G-Tuneの視点で動画にしました。ゲームを楽しむ人を応援するブランドという意思を表現しています」(氏家氏)
以下、上記2つのクリエイティブの配信結果です。

以下、それに対してのVTS数です。

配信したインプレッションに対してVTS件数が3,146回を記録しており、VTSが発生したワード数については484種類、インプレッションからVTSされる確率を表したビュースルーサーチレート(以下VTSR)は0.74%という数値が出ています。
ちなみに0.74%という数値はオムニバスで計測している他のキャンペーンと比較しても高い結果となっています。これまでの傾向から動画広告の場合、ディスプレイ型バナー広告と比べてVTSRの上下幅が高い事がわかっています。
要因としては動画広告の場合、ディスプレイ型広告に比べクリエイティブによる数値への影響強く、VTSRの差が大きくなることが傾向があると考えられます。今回のクリエイティブの訴求力が強いため平均以上のVTSRが計測されています。