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LINEビジネスコネクトで実現するスマホ時代の1to1コミュニケーション

マス媒体に匹敵する規模のLINEのプラットフォーム上で、1to1マーケティングを実現!キリンの挑戦

LINEビジネスコネクトを活用して、ユーザーの属性情報を獲得

 同社は2015年2月から、LINEビジネスコネクトの活用を始めた。それを皮切りに、その後も何度もキャンペーンを実施している。ここで活用に至った当初の動機についてたずねたところ、野際氏は「LINEの友だちにアルコールの情報をお届するため」と指摘する。

 「LINEではユーザーの生年月日などの属性情報は取得していません。公式アカウントでのメッセージ配信は、全ての友だちに向けて同一のメッセージ配信しかできないため、アルコールの情報をそこで配信すると未成年の方にもリーチしてしまいます。アルコールを扱うメーカーの責任として、未成年者の方にアルコールの情報を発信することは絶対に許されません。LINEでいかに20歳以上の方に限定して情報をお届けするかが私たちが向き合っていた課題でした」

 同社は酒類から清涼飲料まで幅広く事業を展開しているが、売上の柱はアルコールだ。主力商品であるアルコールの情報を、20歳以上の適切な人に届けるために、LINEビジネスコネクトを活用して、ユーザーの属性情報を獲得するキャンペーンを展開した。

ユーザーが参加したくなる、手軽で面白いキャンペーンを設計/CTRは4%超に

 「LINEの友だちに生年月日などを聞くにあたって、単純にメッセージで『生年月日を教えてね』と送っても、誰も答えてくれないでしょう。多くの方が参加したくなるようなキャンペーンを実施して、そこで自然に属性情報を取得できるようなフォームを作成して、応募していただく設計にしました。

 第1回目の施策では、炭酸飲料『メッツ(Mets)』のプレゼントキャンペーンを実施しました。ブロックをしていない友だちのうち、CTRは約4.4%に。これまでにもLINE内でメッセージ配信を活用したキャンペーンを多数実施していきましたが、その平均CTRは2%程度でした。今回は実に約2倍の結果になりました」

 過去の施策と比較して、CTRが約2倍に跳ね上がった理由について、野際氏は「10秒で簡単に応募できるようにしたことが一番のポイント」と語る。

 「このキャンペーンでは『10秒簡単応募』とあるように、文字通り、性別と生年月日を入力するだけで、実際に10秒程度で簡単に応募できるような設計にしました。多くのキャンペーンの場合、様々な個人情報を入力してもらうことが多いと思いますが、今回は当選者の方のみ、取得する流れにしています。これはLINEビジネスコネクトがあるからこそ、実現した設計です。

 クリック率もかなり高かったのですが、LPに遷移した後のCVRもかなり良い結果に。過去のキャンペーンでは、LPに訪問した人のCVRは20%程度で、約8割は離脱していたのですが、今回のキャンペーンでは実に約7割の人がキャンペーンに応募し、離脱は3割にとどめることができました」

“LINEは若年層に強い”イメージはもはや古い?

  そしてキャンペーンを通して獲得したLINEの友だちの属性情報から、興味深い結果が明らかになったという。

 「実際にキャンペーンに応募した友だちのうち、実に約8割が20歳以上の方でした。当初、LINEは若年層に強いイメージがありましたが、ユーザー数が拡大するに伴い、日本の人口分布と同じような割合で、利用者層も幅広くなっているようです。また、LINEを活用した施策においても、キャンペーンの内容によって反応する年代は変わってきます。特に若年層は、スタンプ施策にアクティブに反応するので、そこは企業側での使い分けが重要になってくるでしょう」

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マス媒体に匹敵する規模を持つLINEのプラットフォーム上で、1to1マーケティングを実現する

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

★編集...

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2015/04/23 08:00 https://markezine.jp/article/detail/22303

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