SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

新着記事一覧を見る

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

実践!戦略的ネイティブアド活用のキホン

広告を良質なコンテンツへ/ネイティブアド成功のカギを握るコンテンツ制作は誰が担うべきか

ネイティブアドの使い分け方のポイント

 ネイティブアドは「メディアの発信しているコンテンツが好きでそれを読みに来る読者に対して、体験を壊さないように企業の伝えたいことを変換して提供する」広告手法になります。さてここで問題なのは、先ほどの3つのタイプをどのように使い分けるべきなのでしょうか。使い分けのポイントは、ネイティブアドの「特徴を把握して」「利用目的によって使い分ける」ことです。ここでそれぞれのネイティブアドの特徴の整理しておきましょう。

スポンサードポスト型:メディア側がコンテンツを作成して発信。生活者に対してコンテンツを浸透させ、流通させる能力を持っている。認知理解を幅広く獲得する目的に向いている。
レコメンド型やタイムライン型:「次に読むべきもの」「今のお薦めコンテンツ」といった表示からコンテンツに誘引する仕組みを持っており、「届ける」よりも「引き込む」能力が高いのが特徴。誘導する力が強い。

 そしてネイティブアドを使う企業のねらいは多様ですが、ここでは2つの例を挙げて、その使い分けについて説明していきましょう。

「新商品の発表に合わせて商品理解を促進したい」場合

 この場合はメディア主体で、スポンサードポスト単独、もしくはスポンサードポスト+インフィード(タイムライン)orレコメンドウィジェットの手法に効果があります。メディア編集部の説得力のある切り口でコンテンツを開発することでコンテンツの浸透度が高まり、流通が広がります。さらにレコメンド型やタイムライン型を組み合わせることによって、より多くのユーザーに編集部コンテンツを見てもらうことが可能になります。商品やサービスを理解してもらいたい場合はおすすめです。

 また自社発信コンテンツとして展開しづらいテーマの場合も、スポンサードポスト活用がおすすめです。普段情報摂取をしないような業界(例えば引越しやレンタカーなど。その情報を生活者が必要としているタイミングでなければ、興味はわきませんよね)や自社発信だと自慢話にしかならないようなコンテンツが該当します。それをメディアが代弁することで、編集部は読者が気になる(期待する)切り口に変換し、ユーザーにメッセージを届けてくれるでしょう。

「中長期的な施策の一環として、オウンドメディアのファンを獲得して関係づくりをしたい」場合

 この場合は企業側が主体となって、オウンドメディアコンテンツ+インフィード(タイムライン)orレコメンドウィジェットの手法が効果的です。ネイティブアドからオウンドメディアに継続的に誘導し、訪問者を有益な情報や楽しめるコンテンツでもてなしてファンを育成します。メールアドレスの獲得やFacebook登録など、マーケティング資産の蓄積も可能になります。

伝えたいメッセージとユーザー興味の接点を見つけ、コンテンツに織り込む

 そして、提供するコンテンツの中身の話に移りましょう。ネイティブアドやコンテンツマーケティングにおけるキーワードは「ユーザー興味・ユーザー支援」です。ただし、ユーザー支援とは言っても、マーケティングと全く交わらないコンテンツを配信していてはただのボランティアになってしまいます。伝えたいメッセージとユーザー興味の接点を見つけ出し、それをコンテンツに織り込むことが重要になりますが、ストレートに商品やサービスについて言及すべきか、またその周辺領域について話すかは、コンテンツの発信者によってかわってきます。

 オウンドメディア(いわゆる企業側)で発信する場合、商品/サービスを強く刷り込むと嫌われてしまう可能性があります。商品について検討している人は別ですが、まだ検討をしてない人にいきなり売り込みをしてしまうのは体験を崩してしまうので避けるべきです。「次に読むべき記事」として誘引してきたのに、一方的な宣伝をしてしまったら体験が崩れてしまいますよね。オウンドメディアで展開する場合は、ユーザーに示唆を与えたり、楽しませるようなコンテンツでアプローチするのが有効だと思います。いきなり新製品の洗剤の洗浄力を伝えるのではなく、「お皿洗いの時短3か条」のような関連コンテンツが有効になります。

 一方でメディア発信の場合、第3者である編集部視点になるので、編集部の視座とメディアのテーマによる製品紹介を行うことが可能です。周辺コンテンツでなくストレートに製品訴求を行うことも可能です。いずれにしてもユーザーに対して「信頼」を崩さないことが大切になるので、誰が発信者になるかも意識して手法とコンテンツ設計をしましょう。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
関連リンク
実践!戦略的ネイティブアド活用のキホン連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

城口 智義(シログチ トモヨシ)

出版社にて新規事業開発・自社Webメディアを担当後、株式会社フルスピードへ入社。役員として営業部門、メディア部門、SEO部門を統括し、数多くのデジタルメディアのプロモーション支援に携わる。2010年に株式会社インフォバーンへ入社し、営業開発部門長として、企業のWebマーケティングのプランニングを担当。同時に他社との...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2015/05/15 08:00 https://markezine.jp/article/detail/22394

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング