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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Autumn

統括編集長インタビュー

日本初!顧客の名前を組み込んだパーソナライズド動画で“自分ごと化”促進


個別の表札や呼びかけで“自分ごと化”を実現

MZ:ちなみに、実施してみて分かった課題はありますか?

小林:フリーアンサーには、少数ですがネガティブな意見もありました。例えば「自分の名前が呼ばれるのに違和感があった」とか……。また、今回はひとつの建物を撮影して紹介したため「こういう家しかできない」と思われたようで、「自分の思っている家と違う」という意見もあり、その点は映像の工夫が必要だなと思いました。

大島:私の周囲からは「表札のフォントがイマイチ」という声も聞かれましたが(笑)、それこそ“自分ごと”にしてくれた証拠かもしれません。

MZ:住宅展示場への来場誘引が目的ということでしたが、実際にその効果測定をするのは難しいですよね。

大島:そうですね、その点も課題のひとつです。少し複雑になりますが、当社のメルマガ会員は総合宣伝部と住宅事業部がそれぞれ別に管理していて、前者はメールアドレスと郵便番号のみ登録、後者は資料請求などをしていて詳細な個人情報がわかっているという違いがあります。

 今回は両方のデータベースに配信し、プレゼント応募のために個人情報の登録を促したので、これまで登録がなかった人とは「接点が強化した」と考えています。実際の来場率は、現場営業担当の入力ベースになりますが、宣伝部のリストからメルマガ配信したうち0.12%の人が足を運んだ計算となりました。

大和ハウスとのつながりを強化し、リアルな場での後押しに

MZ:今回の施策を通して、動画によるOne to Oneマーケティングにどのような手応えを感じられましたか?

大島:今後は動画を単にテレビCM的に使うだけでなく、パーソナライズすることで広がる可能性はあると思いますね。技術的にも、ユーザーのスマホ内の写真を動画内に組み込むなどさまざまなことが可能になっているようなので、クリエイティブ面の工夫もできそうです。

小林:当社のコミュニケーションでは、少しずつ接点を強化して長く保つことが必要です。その点で、今回の数値やアンケート回答を見ると、当社を意識してもらうフックになっていると感じました。

 また、今回初めてメルマガにアンケートを設けて分かったのは「メルマガ会員は意外と“需要顕在層”だった」ということです。潜在層を集めて徐々に育成していくイメージを持っていましたが、明日にも展示場に足を運ぶという人もそれなりにいました。その点は、もう少しアプローチ方法を探りたいと考えています。

大島:ニーズは顕在化していても、接点がないんですね。また、過去に接点があっても離れてしまった人も多いので、今回の動画のような形でパーソナライズしてエンゲージメントを高めていきたいと思います。

 住宅展示場には10棟以上の家がありますが、皆さん見るのは多くて3棟なんです。その中のひとつにどう入り込むかがとても重要なので、少しでも「そういえば大和ハウスにも寄ろうか」と思ってもらえる施策を今後も試していきたいですね。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/12/08 17:02 https://markezine.jp/article/detail/22546

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