記事コンテンツの中でいかにキレイに広告を見せるか/動画広告の最適な形を追求
MZ:Teads社のインリード広告は、すでにグローバルのマイクロソフトで採用されていたんですね。現在の事業の状況を教えていただけますか?
田中:当社はフランス発のスタートアップで、2011年に設立しました。プレミアム面に絞ったインリード広告を扱っていて、現在は世界26都市で事業を展開し、2,000以上のクライアントに活用されています。ワシントンポストやフォーブスをはじめ、500以上のプレミアムパブリッシャーと提携しており、日本だと朝日新聞デジタルをはじめ、東洋経済オンライン、産経デジタル、ロイターなど多くのプレミアムサイトで配信が可能です。
MZ:やはり、プレミアム面のみへの出稿は、広告主には魅力なのでしょうか。
田中:そう思いますね。特に当社では、媒体とのマッチングだけでなく、記事コンテンツの中でいかにきれいに広告を見せるかという視点を重視して、媒体社とともに広告枠の開発も行っています。そのあたりも、ブランド企業には信頼をいただいていると思います。
MZ:具体的に、今回SurfaceのキャンペーンでどのようにTeads社のインリード広告を使われたのでしょうか?
青木:時期としては4月と6月の2回、活用しました。春商戦で試してみて手応えがあったので、6月に発売されたLTEに対応した新製品「Surface 3」のキャンペーンでも採用しました。
「ユーザーに強制的に動画を見せない」Teadsのインリード広告
MZ:4月の初回出稿で配信した媒体とクリエイティブ、効果などはいかがでしたか?
松田:この時点ではトライアルの位置づけでしたし、Teads社も提携先を増やしているところだったので、掲載したのは数媒体でした。テレビCMの素材を活用した30秒の動画です。
効果については、動画広告自体の評価指標を当社でも試行錯誤しているのですが、このときは完全視聴率を判断材料にしました。インリード広告はスクロールすればすぐにスキップできてしまいますが、意外と最後まで見ていただいた方が多かったです。
MZ:確かに、ある程度視聴しないと目的のコンテンツを見られないプレロール広告と違って、インリード広告はスキップするのが簡単ですよね。
田中:むしろ当社としては、スキップしやすいようにと考えているんですよ。経営陣の話からも、ユーザーに強制的に動画を見せないという姿勢が徹底されていると常々感じています。スクロールすれば消えますし、音はポインターをあてないと出ません。また、媒体によってはインリード広告の枠自体を閉じるボタンも付けています。
MZ:それなのに、予想以上に完全視聴率が高かったと。
松田:おそらく、媒体に来ているユーザー層と、Surfaceに興味を持っていただけるユーザー層がマッチしていたからだと思っています。