キャンペーン概要
時期:2015年
国名:スウェーデン
企業/ブランド:TOYOTA
業種:自動車
言ってダメなら、態度で示す
運転中のスマートフォン操作が引き起こす事故件数は非常に多く、“ほんの数秒なら”というちょっとした油断が死亡事故につながるケースも数多く報告されています。今回は、トヨタがスウェーデンで実施した、“ラジオとiPhoneの機能を巧みに利用した”運転中のスマホ操作防止を啓発するアイディアをご紹介します。
トヨタが目を付けたのが、iPhone iOS8に搭載されている音声認識型のパーソナルアシスタント機能「Siri」です。手が離せない時などに「Hey Siri」と音声で呼びかけると、Siriは「ご用件はなんでしょう」と返答します。あとは「音楽を流して」、「○○に電話して」、「××の意味を教えて」など声で語り掛けるだけで、iPhoneを触らずして操作することができるという便利な機能です。
今回、車内で、そんなSiriが使える状態のiPhoneに向かって話しかけたのは、ドライバーでもなく同乗者でもなく、なんとトヨタのラジオ広告。
トヨタのラジオ広告は「運転中のスマホ操作は大事故を引き起こしかねません」と、まずはスマホ操作をしないようドライバーたちに呼びかけます。
続いて、「もしこのような事実を知っても、まだスマホ操作を無効にすることができないのなら、あなたに代わって私(=ラジオ)がいたしましょう」と話し、ラジオから車内のスマホに向かって「Hey Siri」と語り掛けます。
車内のスマホはラジオの音声に反応し、すぐさま「ご用件はなんでしょう?」と返答します。ラジオはタイミングを見計らって、「機内モードに切り替えて」と指示します。
Siriは「機内モードに設定すると、私(スマホ)は機能しなくなります。本当に機内モードに切り替えますか?」と確認します。
ラジオは再びタイミングよく、「はい、安全走行を確保するために機内モードに切り替えてください」と話し、機内モードに設定することで運転中のスマホ操作を無効にし、運転に徹することを、ラジオを通してドライバーたちに訴求しました。
なかなかスマホ操作を無効にできないドライバーに代わって、ラジオがSiri機能を通じてスマホを強制的に無効にし、ドライバーに運転中のスマホ操作防止を訴えた取り組みでした。Siriを本人ではなく、第三者(広告)に操作させるという発想が斬新ですね。
動画はこちら
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記事転載元:AdGang