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統括編集長インタビュー

“Relevance(関連性)”を重視 リンクトインが描くBtoBマーケティング支援

 全世界に3億8,000万ユーザーを擁するビジネスSNS、LinkedIn(リンクトイン)。昨年にマーケティングプラットフォームのBizoを買収し、BtoBマーケティング支援を強化している。このほど、Bizoの創業者であり、現在リンクトインにてグローバルBtoB統括責任者を務めるブライアン・バーディック氏が来日。プロフェッショナルのビジネス利用が中心のリンクトインユーザーへ、どのようなBtoBマーケティングが可能なのかをうかがった。

Bizoを買収、BtoBマーケティング支援を強化

押久保:バーディックさんは、昨年にリンクトインが買収したBizoの創業者で、そのままリンクトインに参画されたんですよね。まずは、それまでのご経歴を教えていただけますか?

バーディック:私は元々、ZoomInfoというソフトウェアベンダーでマーケターをしていました。私自身がBtoBマーケターだったんです。当時、BtoBのデジタルマーケティングを支援するソリューションが市場になかったので、それを社内で立ち上げ、スピンアウトする形で2008年にBizoを起業しました。昨年にリンクトインから誘いを受けて、売却したのです(参考:CNET Japan)。

LinkedIn Marketing Solutions Head of B2B Bryan A. Burdick(ブライアン・バーディック)氏
LinkedIn Marketing Solutions Head of B2B Bryan A. Burdick(ブライアン・バーディック)氏

 

 現在当社で展開するBtoBマーケティングソリューション「リード・アクセレレーター」は、2013年にBizoで開発したものです。当時は「マルチチャネル・ナーチャリング」という名称でした。

押久保:今、リンクトインではどのような役割をされているんでしょうか?

バーディック:私はHead of BtoBとして、グローバルでBtoBを統括しています。クライアントが成功するための支援体制を整えることが主な業務です。

 支援体制には、大きくプリセールスとポストセールスの2つのセクションがあり、前者ではアカウントマネージャーがセールスを担当、プロダクトコンサルタントがそれをフォローしています。後者では、マーケティングオートメーションコンサルタント、略してMACs(マックス)と呼ぶメンバーが、30日間の導入試験期間をサポートします。

アプローチする人と情報との関連性——“Relevance” が重要

押久保:日本では、BtoBはBtoCと比べてデジタルマーケティングに苦戦している印象があります。バーディックさんはご自身が元々BtoBマーケターだったとのことですが、BtoBのデジタルマーケティングの課題をどのように捉えていらっしゃいますか?

バーディック:BtoBマーケターの課題は、全世界で共通していると思いますね。つまり、日本では苦戦とおっしゃいましたが、グローバルでも同じような状況です。

 特に究極のゴールとしてBtoBマーケターが貢献しなければいけないのは、売上の獲得です。そのためにリードを獲得して、見込み顧客を“お客様”に変えようと注力しますね。課題は、見込み顧客から顧客へと移行してもらう各プロセスにおいて、その段階でのそのリードに関連性の高い情報を届けるという点にあります。

 関連性——“Relevance”は、当社がBtoBマーケティングにおいて非常に重視する概念で、キーワードとして掲げています。

押久保:各段階に応じて求められている情報、つまり関連性の高い情報を提供することが課題だと。

バーディック:ええ。これには、BtoCでパーソナライズが発達していることも背景にありますね。ECサイトなどではユーザーごとに異なるレコメンドが出てきますが、これはもうBtoCでは当たり前になっています。なので、BtoB領域でも同等のレベルが期待されるようになってるんです。

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見込み顧客を段階に合わせて“教育”することが課題に

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/10/14 08:00 https://markezine.jp/article/detail/23129

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