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統括編集長インタビュー

“Relevance(関連性)”を重視 リンクトインが描くBtoBマーケティング支援

見込み顧客を段階に合わせて“教育”することが課題に

押久保:BtoBマーケティングにおけるパーソナライズという課題は、ここ最近に認識されたものですか? あるいは以前からでしょうか。

バーディック:この1、2年にというよりは、数年前から広がってきたと思いますね。Bizo時代、BtoCではパーソナライズが実現できているのにBtoBではできていないという状況を受けて、その部分のサービスを開発してきたので、米国でこの流れが生まれたのはBizoの動きの影響もあったのではと思います。

 今、BtoBでもパーソナライズを洗練させて成果を上げる事例が出てきていますが、全体的にはまだBtoCのクオリティには達していない状況ですね。BtoBで特に難しいのは、検討期間が長く、決定に複数名がかかわることです。バイヤーを教育していく必要がある。これは、好みに合わせた靴の購買をECで促すのとは、ずいぶん違います。

押久保:確かに、そうですね。BtoBマーケティングの課題についてもう少し伺いたいのですが、日本企業への取材では「データマーケティングをドライブするにはまず組織から変える必要がある」という話をよく耳にします。グローバルでも、同じ課題がありますか? 解決が進んでいたら、知見をうかがえればと。

バーディック:ええ。それに残念ながら、解決が進んでいるというわけでもありません。営業は、マーケがいいリードを連れてこないと言い、マーケは営業がちゃんとアプローチしてくれないと言うといった対立もあります。

BtoBマーケターに必要なスキル、3つのトレンド

押久保:そういう摩擦は、万国共通なんですね。

バーディック:そう思いますね。一方で、顧客の状況はこの5~7年くらいで大きく変わっています。最大の変化は、営業に会わずに膨大な情報にアクセスできるようになった点です。

 対面営業がスタート地点だった昔と違って、今は90%もの法人が、どの製品を選ぶかを営業と対面する前に絞り込んでいるとも言われています。だからこそ、その最後の候補に残るように、最適化した教育、メッセージを展開する必要があるんです。

押久保:ちなみに、組織の問題と関連して、今どのようなBtoBマーケターが求められているのでしょうか?

バーディック:今必要とされる人材には、3つのトレンドがあります。ひとつは、マーケティングオートメーションを理解できる人。テクノロジーへの理解と、最適化して運用していく実装面、ナーチャリングまで行えることが重視されています。

 2つ目は、コンテンツマーケティングを行える人。情報をきちんと届けて価値を提供する重要性はますます増しているので、これは今や欠かせないスキルです。

 3つ目は、ソーシャルメディアを使いこなせる人。BtoCでは一般的になっていますが、BtoBでも位置づけとして大きくなっています。ソーシャルの価値を最大化することは、マーケティング全体のトレンドとも言えますね。

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各段階の施策が連動するフルファネルマーケティング

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/10/14 08:00 https://markezine.jp/article/detail/23129

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