その答えはクロスメディアにある
昨年大きな話題となったWebキャンペーン「Nike Cosplay」だが、インターネットをあまりやらない筆者の友人数人に知っているかどうか尋ねてみると、「知らない」という答えが返ってくることが多かった。イノベーター理論に沿うと、その友人は「レイトマジョリティ」または「ラガード」ということになる。
イノベーター理論とは、スタンフォード大学の社会学者エベレット・M・ロジャース教授が提唱したマーケティング理論で、消費者の新商品購入への態度を、動機の強い(興味の強い)順に5つに分類したものだ。
購入の早い順に、イノベーター(2.5%)、アーリーアダプター(13.5%)、アーリーマジョリティ(34%)、レイトマジョリティ(34%)、 ラガード(16%)と呼ばれ、一般的にはアーリーアダプターまでとそれ以降の間には「キャズム」と呼ばれる容易には超えがたい溝が存在するとされている。
Webプロモーションを仕掛ける我々にとって大きな問題となるのがこの「キャズム」で、Webのみの広告展開ではキャズムを超えて、合計68%を占めるマジョリティ層に認知されることは極めて難しい。先述した筆者の友人たちのような消費者までは決してメッセージが届かないのだ。
そこで、「クロスメディア」である。