一方、日々の業務に追われる多忙な中、わざわざ参考書を購入したり、WEBで情報収集している方々は、アフィリエイト・プログラムならではの可能性やパワーを十分に活かしたいと考えています。
このコラムでは、企業のマーケティング担当者、サイト運営者に向けて、新しいマーケティング手法であるアフィリエイト・プログラムを、どのように導入、運用をしていけばよいのかを具体例を交えながら紹介していきます。今回は第一のステップとなる、導入についてのお話をします。
集客?見込顧客リストの構築?導入目的の明確化からスタート
スピードが要のインターネットでは「走りながら考えろ」と言われますが、スピードが速いだけに、走り始めると考える時間も余裕もないまま実務に追いまくられ、ただ焦燥感だけが募ってゆくということは多々あります(一部の天才的な人を除けば、多くの人が経験していることだと思います。筆者自身、過去に何度も「走りながら考える間もなく、何か手を打たねば…と焦りながら疲弊&失速してゆく」という経験をしました)。
もちろん、情報収集や企画に明け暮れて、いつまでも導入を先延ばししているのでは機を逸してしまいますが、数日でもいいので時間をとり、アフィリエイト・プログラム導入にあたっての自社戦略を組み立ててみましょう。
アフィリエイトの導入目的をどこに置く?
サイト内で特集を立ち上げたり、読み物のコンテンツを新たに始めたり、あるいは外部サイトとのタイアップ企画を実施したりする時、「どういった人を対象に」「何を目的に行う」のか、必ずプランニングを行います。目的が明確化されないまま「しばらくやってなかったし、プレゼントキャンペーンでもやってみようか」といったような思いつきベースで取り組むと、たとえそれで盛り上がったとしても、上手くいったのか失敗に終わったのかの評価もできません。そんなことでは、貴重な経験を次に活かしてゆくことも難しくなります。
「いえ、でもこのプレゼントキャンペーンを通じて、新規ユーザーも集めて会員になってほしいですし、既存のお客さんに対してはサービス内容を理解するきっかけにしてほしいですし、それとこういうキャンペーンをやっているということで、認知度を高めていきたいんです……。」
確かに欲張ることも大切で、必ずしも目的をひとつに絞る必要はないのですが、「メイン目的は新規顧客獲得、サブの目的として既存顧客の活性化」など、目的に優先順位は必要です。そうすれば、プレゼント応募のためにどんなアクションをさせるか、プレゼントの内容はどうするか、また、その後に配信するメールの内容なども、メインの目的に応じて決まってきます。二兎を追っても三兎を追っても問題ありませんが、少なくとも最初に一体どの兎を捕まえたいのかは、事前に決めてから走りださなくてはいけません。さもなければ兎は三把とも全部、視野から消えてしまいます。
さて、アフィリエイト・プログラムについても同じことが言えます。
コミッションの成果対象を何に設定するか、どんなアフィリエイトサイトをリクルーティングするか、また、提携したアフィリエイトサイト向けにどのような情報発信をしてゆくのか、といったあたりのことは、すべて個々の手段にすぎません。まずは、「何を主
な目的としてアフィリエイトプログラムを導入するのか」を明確にしておきましょう。もちろん、複数の目的を設定してもいいのですが、その中でも特に注力して達成していきたいもの、様々なプロモーション手段の中でアフィリエイトという手法に託したいものはどれなのかを決めておきます。もちろん、定期的に見直しをかける全体のマーケティング戦略にあわせて、途中で軌道修正するのは問題ありません。