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“「思わず誰かにシェアしたくなる」インサイト”をシゲキするなら「IFC→S」構造を活用しよう

「I」「F」「C」の何たるかを知ろう

Idea

 「I」はIdeaの「I」です。ここでいうアイデアは、クライアント及びターゲットが抱える課題へのブリッジ(課題解決策)が存在しないアイデアではなく、クライアントが抱える課題の優先順位整理から、ターゲットイメージ設定、メインターゲット決定、ターゲットインサイト抽出をそれぞれクリアし、導き出されたものです。

 

 つまり、クライアントが抱える最優先課題を解決するためにアプローチすべきメインターゲットのインサイトをシゲキするもの(ネタ・素材)を指します。ターゲットイメージの設定方法やメインターゲットの決定、ターゲットインサイトのシゲキ方法について、過去に解説した記事があります。読んだことがない人はこちらをご確認ください。

 ・プロモーション成功の鍵は「ターゲットインサイトのシゲキ」にあり! 効果的なインサイトの探し方教えます

 ・なんで「行列」ができるラーメン店に並んだのに そんなに美味しくなかったんだろう?~「行列」に並ぶ人と、「行列」に並ばない人の心理の違い~

Freshness

 IFCの「F」はFreshnessの「F」です。Freshnessは、言葉の意味通り、アイデアの情報鮮度を指します。「情報は鮮度が命」といわれますが、アイデアにも同じことがいえます。どんなアイデアがターゲットインサイトをシゲキできていたとしても、リリースしてから時間が経てば経つほど、シェアに対するモチベーションは薄れていきます。

 アイデアの鮮度レベルでいうと、アイデアリリースのタイミングが早ければ、アイデアに最も脂がのっているプリプリの状態で「思わず誰かにシェアしたくなる」インサイトをシゲキすることができます。

 一方、時間が経てば経つほど、脂がほとんど落ちているカスカスの状態となり、逆に「シェアしたくない!」インサイトをシゲキしてしまいます。アイデアがリリースされてから、その情報を新鮮と感じることができるのはせいぜい一週間、早くて一日といったところではないでしょうか。

CuratorとCraftman

 IFCの「C」はCuratorの「C」であり、Crafstmanの「C」です。Curator/Craftsmanは、アイデア(ネタ・素材)を独自の視点でレビューし、アイデアに付加価値を見出すキュレーター、そしてアイデアを「思わず誰かにシェアしたくなる」カタチに仕立ててくれる職人を指します。

 では、職人とは具体的にどういった人でしょうか。

 アルファブロガーやYouTuberは? もちろん彼らは職人です。彼らのようにイノベーター(一部アーリーアダプター)に該当する「人」はもちろんのこと、思わず誰かにシェアしたくなる面白記事を仕立ててくれる「インターネットニュースメディア」もいうならば職人です。

 なぜ職人をおさえておく必要があるのでしょうか。それは、日常から溢れかえるありとあらゆる情報にアンテナを張り巡らしている人や、情報の取捨選択が習慣化している人、日常的にシェアする行為にアクティブな人、興味関心を持ったモノ・コトは何でもシェアする人“以外に該当する全ての人”の心理背景に、アイデアをシェアするというアクションハードルがすごく高く位置づけられているからです。

 「なぜこのネタをシェアする必要があるのか?」といったシェアする理由を考えてしまったり、シェアしたネタに対する周りの反応が気にしてしまったり、シェアを躊躇してしまう要因は人それぞれです。共通しているのは、これらの課題をクリアにしない限り、届けたいアイデアがシェア伝いに広がっていくことはない、ということです。そんなとき力強いのが、職人の存在なんです。

 アルファブロガーやYouTuber、インターネットニュースメディアは、シェアすることをハードルに感じてしまったり、その場その時の感情や偶然でシェアをするかどうかを決めたりする生活者(ターゲット)の、「シェアの反応も気にならない」、「思わず誰かにシェアしたい」というインサイトをシゲキすることができるのです。

 また、職人がアイデアに付加価値を見出すことで、今までシェアすることに躊躇していた生活者の「シェアしたくなる」インサイトをシゲキすることができるだけでなく、アイデアリリース以降鮮度が落ちていたアイデアに付加価値分の鮮度がもたらされるのです。

 つまり、IFCの「C」をおさえることで「F」も併せておさえることができるというわけです(「C」すげぇな。)。

「C」をおさえたコミュニケーションポイント設計

 職人をおさえるコミュニケーションポイント設計を行うメリットとして、「I」と「F」だけではアプローチできなかったアイデア未到達層(職人のフォロワー及びフォロワー周辺)へのアプローチに期待できます。

 「C」をおさえたコミュニケーションポイント設計について考える場合、各職人による付加価値の見出し方の特徴を把握し、アイデアリリース以降、彼らを正しく配置していくことで、アイデアの鮮度は格段にキープされるでしょう。

 また、職人によってアイデアに対する付加価値の見出し方が異なるということは、彼らを支持するフォロワー数、フォロワー属性、デモグラフィックデータも職人ごとに異なるということです。職人が付加価値を見出した時、誰にアイデアが届けられるのか、職人のフォロワーは本来アプローチしたいターゲット(アクティブなリアクションをしてくれるタイプか?)と一致しているかをおさえたコミュニケーションポイント設計を行うようにしてください。

 「IFC→S」構造をおさえたコミュニケーションポイント設計は生活者の「思わず誰かにシェアしたくなる」インサイトをシゲキするための必勝法ではないですが、世の中で成功しているプロモーションは、コミュニケーションポイント設計において確実に「IFC→S」構造をおさえているように感じます。

 今後、コミュニケーションポイント設計についてトライする機会があれば、ぜひこの記事を、「IFC→S」構造をご参考くださいませ。

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D2Cスマイル編集部(ディーツーシー スマイル ヘンシュウブ)

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MarkeZine(マーケジン)
2016/06/20 13:00 https://markezine.jp/article/detail/24600

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