インサイドセールスでMAの効果を最大化する
マーケティング部門でリードナーチャリングというと、数年前から日本国内で増えてきたマーケティングオートメーション(以下、MA)に注目が集まっている。ただ、まだその機能を最大化できていない企業が多く存在する。そして、その理由に関して小椋氏は以下の2点をあげる。
1. スコアに達したが対応が遅れ、他社へ取られてしまっている
インサイドセールス部隊がいない場合、担当営業が常に社内にいる訳ではないため、リード供給後の対応が遅れるケースがある
2. BANT情報が確認できていない
BANT情報、つまり予算規模(Budget)、決裁権限があるかどうか(Authority)、ニーズの度合い(Needs)、時期(Timeframe)を取得できているかでリードの確度を見極めることが重要である。しかし、これらの情報はMAのスコアリング機能を使っても把握しきれないことが多い。
つまり、MAから営業への連携をもっとスムーズにするためには、BANT情報の確認を徹底する部隊を設けることが必要であり、そのための部隊がインサイドセールスというわけである。
マーケティング部門からしても、インサイドセールスの部隊がいれば獲得したリードへのアプローチを徹底してもらえることと、アプローチの感触をフィードバックしてもらえるというメリットがある。
専門部隊が顧客育成をサポート
ここからは、ネクスウェイが展開するインサイドセールスの支援サービスを紹介する。同サービスでは、基本的にはアウトソーシングの形で同社内にいる専門部隊が代わりにインサイドセールスを実行する。このサービスの形を取っている理由に関し、小椋氏は「サービスの主なターゲットを中小企業にしているから」だと語る。
大企業であれば、部隊の規模も大きくなるのでコスト的にもノウハウ蓄積の効率的にも、自社内に組織を立ち上げた方がよい。しかし、中小企業であれば、必要人数は2人から3人程度。自社での採用や育成、管理に対するコストを考えると高くつくため、アウトソーシングの方が適しているという。
「当社では既に、SDR(Sales Development Representative)と呼ばれるインサイドセールスを実施する営業部隊があるので、自社内で構築するよりスピーディーに立ち上がります。くわえて、これまで培ってきたインサイドセールスのアウトソーシングに関する実績、ノウハウもあります」(小椋氏)