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「○○すればするほど効果は上がる!」 菅原健一氏が語ったデータドリブンマーケティングの法則とは?

 より効果的なマーケティング戦略立案のため、注目されているのがAI(人工知能)だ。そしてマーケティング分野でのAI活用のベースとなる考え方に「データドリブンマーケティング」がある。ところが、このデータドリブンマーケティングの本質や、その効果・展開について、あまり理解されていないという実情がある。データドリブンマーケティングの本質と、その成功法則について、2016年5月27日に開催された「マイクロソフト A.I. マーケティング パートナー戦略セミナー」内でSupership(開催当時)の菅原健一氏が語った。

マーケティングとITの融合はなぜ進むのか

 2016年2月に電通が発表した「2015年 日本の広告費」によると、インターネット広告費はこの4年間ずっと伸び続けている。このように広告のデジタルシフトが進む中、広告効果の検証や分析はもちろん、広告配信そのものの仕組みや、そのほかのマーケティング施策においてもテクノロジーは欠かせない存在になった。「マーケターにもITやデジタル知識が必要」といわれるのはこのためだ。これはIT部門も同じで「IT部門もマーケティング知識が必要」になってきているのだ。

Supership株式会社 CMO室 CMO(5月27日当時、現在はスマートニュースのブランド広告責任者) 菅原健一氏

 SupershipでCMOを務める菅原健一氏は、企業のITを統括するCIO、マーケティング責任者であるCMOに向けて、次のように提言する。

 「これまでITとマーケティングは別物と捉えられていましたが、ここ数年、特に海外企業では『マーケティング全体の意思決定にデータを活用しよう』という勢いが強くなっています。これをデータドリブンマーケティング(Data Driven Marketing:以下、DDM)と呼びます。この流れは今後、さらに強くなるでしょう。もはやITは切り離せないものとして、CIOとCMO両方のノウハウや知見を合わせることが必要です」(菅原氏)

データドリブンマーケティングとデジタルマーケティングの違い

 講演テーマであるDDMだが、菅原氏によると「DDMは、デジタルマーケティングや広告配信の話と誤解されやすい」という。デジタルマーケティングやデジタル広告配信は、施策そのものにデジタルを使うことだが、菅原氏がいうDDMの“データドリブン”とは「意思決定にデータを活用する/データを使った意思決定をする」という意味だ。そして、この意思決定の回数を増やすことで、経営に大きなインパクトを与えるという。

 データドリブンに関しては、64%のグローバル企業のトップが「競争を勝ち抜くためにデータは欠かせない」と述べているそうだ。そして、データドリブンを実践している企業とそうでない企業を比較すると、前者の利益率は後者の6倍にも上るという。経験や勘ではなく、数字をベースに予測することで、より正確な予測が可能になるからだ。

 では、どのようにDDMを実践していくか。菅原氏は、「DDMで最も大切なポイントは、『いかに意思決定の数を増やすか』という点です」と述べる。

 実は、DDMには“ある法則”がある。それは「コンセプトを正しく理解して実践すれば、予測の精度は右肩上がりになる」という法則だ。

 菅原氏によると、この法則は「半導体集積回路のトランジスタ数は、およそ2年ごとに倍になる」という「ムーアの法則」と似ているという。半導体とは、データを処理する頭脳のようなもので、トランジスタ数が上がるほどデータの処理能力は高まる。コンピュータはつい最近までこの法則に則って指数関数的に進化し、現在は爆発的なデータ量を瞬時に処理できるまでに性能が向上した。

 これと同じで、DDMを実践してデータが増えれば増えるほど、できることの範囲は広がる。仮にある店舗では、来店者数のカウントや、カメラを使った画像認識で、来店者の年代や性別を推測してそのデータを蓄積しているとしよう。これに天気情報を組み合わせれば、雨の日や晴れの日の来店傾向や顧客層が見えてくる。同じように、データがあれば「社名の検索回数」と「来店者数」の相関関係や、そのほか別の傾向もわかってくる可能性がある。また、データを使って意思決定し、そのフィードバックを得ることで、予測精度はますます上がる。DDMが経営者の関心を呼ぶのは、このためだ。

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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