SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

統括編集長インタビュー

「マーケターにイノベーションを。その思いは変わらない」── 米マルケト新CEOインタビュー


 10月31日、米マルケトはスティーブ・ルーカス氏を新CEOに任命したことを発表した。急成長を見せる米マルケトが新CEOを迎えた理由は? 今のマーケットをどう捉え、どんなビジョンを描いているのか聞いた。

日本市場が成長率ナンバーワンの稀有な会社

 ── CEO就任おめでとうございます。はじめにバックグラウンドを教えてください。

Marketo Inc. CEO スティーブ・ルーカス氏
Marketo Inc. CEO スティーブ・ルーカス氏

 ありがとうございます。私は20年間この業界で仕事をしています。直近ではSAPに在籍し、SAPのエンタープライズプラットフォームおよびアナリティクス部門担当プレジデントとして、部門を数十億ドル規模で成長させ、様々な市場へとビジネスを展開することができました。以前から、マルケトの噂は耳にしていたので、今回ご縁に恵まれCEOに任命されたことを大変嬉しく思います。

 ── マルケトに対しての率直な印象は?

 マーケティング分野における世界有数のソフトウェアを提供している、テクノロジーカンパニーだと認識してました。グローバルにおいて、5,000社ものお客様の導入実績があるのは素晴らしいです。実際、入社前にも様々なお客様からマルケトの評判を聞いていました。

 企業にとっていかに顧客との関係性を高めていくのかは、グローバルでの共通課題ですがマルケトはその課題解決を支援しています。それはすなわち、マルケト導入企業のデジタルトランスフォーメーションを推進することに繋がっています。

 また、マルケトにはユニークな点があります。企業向けソフトウェアを提供する欧米企業の大半は、日本市場でのビジネスに苦労しますが、マルケトはグローバルにおいて、日本市場が成長率ナンバーワンです。サービスに対する要求レベルが高い日本のお客様をはじめとして、マルケトは多くの顧客から愛されており、その印象は入社後に一層強まりました。さらにビジネスを拡大できる機会に、満ち溢れてると確信しています。

デジタルトランスフォーメーションは止まらない

 ── マーケティング領域では、引き続き激しい変化が続いていますが、マーケットをどのように捉えていますか。

 BtoC/BtoB問わずマーケティングの変革が求められています。デジタル化により、顧客接点が多様化する中フラグメンテーション(断片化)が起こっています。その状況で最適なマーケティングを実行するには、テクノロジーの力が必須です。マクロ的な視点では、企業のデジタルトランスフォーメーションはさらに加速することでしょう。

 一方、そのような課題解決を支援するベンダー側の状況と言えば、Eメール、ソーシャル、広告配信、スコアリングなど各領域に対応したサービスを提供する会社もあれば、マルケトのように包括的なマーケティングプラットフォームの提供を行う会社もある状況です。

 選択肢が多様なのは良いことですが、一方で選択肢が豊富すぎて事業主側は混乱しています。自分たちにとって何が最適ツールなのか、わからない状況になっているのです。そういった状況に陥っているため、最終的には包括的なサービスを選ぶ方向に進むのではないかと私は考えています。これからのマーケティングプラットフォームに求められる要素は、次の三つでしょう。

  • スケール(規模)
  • インテリジェンス(知能)
  • パーソナライズ(顧客ごとに最適化)

 顧客接点は現時点でも多様であり、今後はさらに拡大していくので、規模に対応できる必要があります。さらに、マーケティングを実行していく中で、データがどんどん貯まっていくので、どのデータが重要なのか、どういった関係性があるのかを読み解いてくれたり、顧客の状態を教えてくれる、インテリジェンス機能も必要でしょう。そして、最終的には顧客ごとに最適にパーソナライズドされたマーケティングの実現が急務です。つまりこの三つの要素が備わった、マーケティングプラットフォームが最終的に選ばれると考えています。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
道具の発達に対する使う側の覚悟

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
統括編集長インタビュー連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2016/12/06 12:20 https://markezine.jp/article/detail/25684

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング