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アトリビューション分析で正しい広告評価を ~日本の現状と米国最新事例まで~

成果の定量的な分析に、アトリビューション分析は必須~導入に必要な7つのTipsを紹介

アトリビューション分析に求められる「誤解の解消」

 前ページの説明にもありましたが、アトリビューション分析のテクノロジーは日々進化し、効果を示す具体的な事例も増えています。この進化をキャッチアップすることに加えて、アトリビューション分析の真の理解に不可欠なのが、アトリビューション分析への誤解を解消することです。

 ここからは、マーケター、メディア、代理店、マーケティングに関わる全ての人が知っておくべきアトリビューションに関する7つのTipsを紹介します。

1.無駄を省いていく

 アトリビューション分析において企業が直面する最大の課題は、ツールやプラットフォームが溢れかえり、データが分散していることです。分散した全てのデータの整合性を考えることに専念しすぎて、統計的に意味のないデータの分析に時間を取られてしまい、対処すべき本質的な課題が何であるかを見失ってしまうというケースがよくあります。

 そのため、広告主が有効なマーケティングを進めていくには、オンライン、オフラインに関わらず、全てのチャネルで顧客が辿った経路を正確に示してくれる”単一的な”情報源が必要となります。ただし、消費者はマーケティングチャネルを考慮しながら消費活動を行っているわけではないので、そのことを理解した上で、デジタルとオフラインを統合しマーケティング手法を一本化してくれるアプローチやソリューションを選ぶことが大切です。

2.実質的な効果を手にする

 アトリビューション分析を有効に機能させるには、「Xを実行すればYのような結果を期待できる」といった、次のアクションに繋がるデータをタイムリーに取得することが必要です。

 また、アトリビューション分析の特長の一つに、開始から6か月以内に著しい改善が得られるという点が挙げられます。つまり、半年以上何の効果も得られていない場合は、正しいデータの取得による分析がなされていない可能性が高いので、分析の仕方を見直すべきです。

3.量より質

 アトリビューション分析ではデータの「質」が全てです。分散した全てのデータの中から、重要な顧客データを注意して見る必要があります。さらに、データを集積する過程で、欠けているデータや取得が制限されているデータがないか、注意することも重要です。

 例えば実店舗を持っている場合には、来客者数と売上データをどれほど綿密に取得できているかを確かめてみましょう。特に小売業者が販売プロセスに関与している場合、その業者の提供する顧客データが十分なものであるかどうかを確かめてみてください。

4.あまり難しく考えない

 アトリビューション分析を行おうにも、消費者の購入プロセスや購入を決定づける要素が複雑になっているから難しいのでは……。こういった抵抗感を持たれる読者の方もいると思います。

 この場合は、アトリビューション分析をゴールとみなすのではなく、ゴールに至るまでの過程として考えてみることをおすすめします。最も重要なのはアトリビューションの先にあるゴールを定めることであり、そしてたどり着くために何をするか考えるべきです。そのために日々進化するアトリビューション分析の情報をキャッチアップし、取り入れるに値するソリューションを探すことが重要です。

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5.責任転嫁をしない

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この記事の著者

Alex Timbs(アレックス ティムブス )

 AOL International データ&アトリビューション統括責任者:AOLのDMPおよびサードパーティデータ連携、MTAプラットフォーム「Convetro」のビジネスなど、AOLがグローバルで展開するデータ戦略事業の統括責任者。現職以前はAOLのプログラマティック、モバイル、クロススクリーン、プレミアムフォ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/02/21 09:00 https://markezine.jp/article/detail/25975

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