31の事例から、データ分析・活用の基本を解説
続いて、2冊目にご紹介するのは博報堂プロダクツの大木真吾氏が執筆した『あの夏、サバ缶はなぜ売れたのか?』です。

著者:大木真吾 1,500円+税 日経BP社
本書は、大木氏がマーケティングの現場で培ってきたデータ活用に必要な基本的な考え方を解説した1冊です。データ活用という言葉に対して身構えてしまうようなマーケティング担当者や、統計とマーケティングを勉強する学生といったデータ分析・活用の初心者でもわかりやすい内容となっています。
同氏は、データ活用と分析のプロセスを「意志を持つ」「可視化する」「翻訳する」「アクションする」の4つに分解して説明していきます。これを見てわかるのは、データを分析する際は最初に意志、具体的には仮説を持つことが重要なプロセスだということです。本書では、データ分析を通じて仮説を実証していくために、求められる考えがわかりやすく語られています。
また書籍内には、タイトルにもあるサバ缶が夏に売れた事例をはじめ、31の企業事例を収録。第1章では日本航空の事例を紹介するのに多くのボリュームをあてるなど、具体的な活用のイメージを持ちやすくなっています。
1冊目に出てきたタグマネージャーの活用をしていくと、アクセス解析が可能になるため、データ活用・分析のプロセスを押さえておくことは非常に重要です。あわせて読むことで、データ分析・活用の面白さが理解できるのではないでしょうか。