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Adobe Summit 2017 レポート

アメリカで急成長する携帯キャリア「T-Mobile」、その源泉はデジタル変革にあった

 Adobeが米国時間の3月21日から23日の間に開催したデジタルマーケティングカンファレンス「Adobe Summit 2017」。同イベントの中から本記事では、1日目のOpening General sessionの中にゲストスピーカーとして登壇したT-MobileのNick Drake氏のパートをお届けする。講演内では、同社がいかにして快適なカスタマーエクスペリエンスを提供してきたかが語られた。

これまでの携帯キャリアにできないことをして加入者倍増

 Adobeのデジタルマーケティングカンファレンス「Adobe Summit 2017」1日目、「Opening General session」と題したキーノートの事例紹介のパートで登壇したT-MobileのSenior Vice Presidentを務めるNick Drake(ニック ドレイク)氏は最初にT-Mobileが以前置かれていた状況を語り始めた。

ニック氏写真
T-Mobile Senior Vice President Nick Drake(ニック ドレイク)氏

 「これまでの携帯キャリアの置かれている状況は打破しなければならないひどいものでした。そこで我々は、圧倒的な差別化を図ろうと決意したのです」(ニック氏)

 T-Mobileは「お客様はすべて」ということを念頭に置いて、アンキャリア(Uncarrier)と呼ばれる様々な施策を展開。例えば、キャリア契約者は無料で飲食店の商品やプレゼントがもらえるといったキャンペーンを実施した。T-Mobile ONEというプランを用意し、これまであった複雑なプランは撤廃したという。

 LTE基地局も急激に増強し、同氏によればアメリカ全土の99%をカバーしたという。その結果、2012年の3,300万人という加入者数が2017年3月下旬段階で7,200万人に拡大した。

LTEをカバーしているエリア(左:T-Mobile 右:Verizon)

2015年からマーケティングも変革、CVRは500%増に

 では、アンキャリアの施策を進めてきたT-Mobileは、デジタルマーケティングをどのように推進してきたのだろうか。ニック氏は「デジタル上でのカスタマーエクスペリエンスなど、2年前は考えられていなかった」と語る。そこで同社は、エンジニア組織の改革に始まり、Adobe製品をデジタルマーケティングの基盤として導入。マーケティングにおいても変革を開始した。

 最初に取り組んだのは、サイトのリニューアルだ。ゼロの状態から、デジタルコンテンツ管理プラットフォームのAdobe Experience Managerを活用しデザインを変更。その中で、アンキャリアにまつわるコンテンツなどを提供したところ、クリック率が60%増加し、顧客とのエンゲージメントも深まったという。

 次に、パーソナライズを進めるために、分析ソリューションのAdobe Analytics、DMPのAdobe Audience Manager、Adobe Targetも導入した。その結果、コンテンツの最適化が行われ、見込み顧客の獲得数も3倍となり、CVRも500%増となった。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/04/27 13:00 https://markezine.jp/article/detail/26439

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