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まだデータ分析で消耗してるの?デジタル行動観察による直感的UX改善で売上140%の化粧品ECに迫る

お客様の行動を見せれば、社内コンセンサスが超速で実現

三宅:導入前のトライアルでは、ユーザグラムを検討する理由として「効率的に業務を行えそうだから」というお話をしていただきました。

高橋:そうですね。Google Analyticsのデータだけを見て判断するとなると、とにかく時間がかかるわけです。数字の羅列を分析して仮説を立てて施策を計画して検証方法を考えて、その一連の経緯を資料にまとめあげ、社内にプレゼンして理解を得る……正直大変です。

 どんなに一生懸命作った資料でも、数字だけだと「こういう考えもあるんじゃないの?」というツッコミの入る可能性があります。数字の解釈は複数通りありうるので、ツッコまれるのは仕方ないんですけれど。とにかく、こうした一連の社内プロセスが費用対効果に見合うのか、疑問なところもあります。

 ところが、ユーザグラムの画面で実際のお客様の行動をちょっと見せるだけで、一瞬にして仮説を共有できます。社内へ「お客様が実際にこう動いているんだから、こうしましょうよ」とすぐ説得できるわけです。このスピード感が大事じゃないでしょうか。

デジタル行動観察ツール「ユーザグラム」の管理画面(データはサンプルです)
デジタル行動観察ツール「ユーザグラム」の管理画面(データはサンプルです)

三宅:お客様のことを知るという意味では、アンケートなどは取られないのでしょうか。

高橋:お客様アンケートは取り組んではいますが、回答率を上げるためにポイントなどのインセンティブをつけるのでバイアスがかかって、どうしても好意的な意見ばかりになってしまうんですね。

 そこで、アンケートにお答えいただいたお客様のIDを使って、ユーザグラムで実際の行動を見てみると、見事にホンネと建前が違うことがわかります。アンケートでは「この商品好きなんです」と書いてくださっているのに、実際の行動はそうでもなかったりすることが、ざらにあるんです。アンケートの裏にあるインサイトを掘り下げるためにも使えます。

デジタル行動観察によって効果検証もスピード&精度が向上

三宅:お客様が無意識に行動したデータなので、本当のありのままの姿を見ることができますからね。その発見から仮説を立てて施策を打った後、効果検証はどのようにされているのでしょうか。

高橋:効果検証についても、まずユーザグラムでユーザーの行動を見ます。次に、SNSで商品名などを検索して、トレンドとしてどういったことを発信されているのかチェックします。その上で、効果測定ツールや商品の実売データなどで定量的な数値をチェックし、改めてユーザグラムに立ち返ってお客様の具体的な動きを再度検証しています。直感的な定性データと、客観的な定量データ(数字)を交互に見ているわけです。

三宅:高橋さんは、たくさんの施策を次々に繰り出しているので、効果検証も大変ではないですか。

高橋:意外かもしれませんが、ユーザグラムは良い意味でざっくり本質がつかめて、判断できるので、楽なんです。逆に、もし普通のツールを使って数字をもとに施策を行っていたら、めちゃくちゃ大変だったでしょうね。数字を追うとなると、サンプルデータを取るのに時間がかかり、さらに改善前後のデータを集めてどうだったのか考えなければなりませんが、それをやらなくていいのは大きいです。

 「お客様の動きが変わったな」という気づきや実感をベースに改善していけるのが魅力だと思っています。とにかく、数字にこだわることで時間がかかって課題への対処が遅れ、悪いとわかっていることを続けてしまうほうがまずいと考えています。課題に気づいたらスピーディーに変えて、すぐさま検証するのが重要だと思っています。

 なにしろお客様もスピーディーに様々なサイトを見に行くようになっていますから。ユーザーの変化にあわせて、昔と今とでは効果検証のやり方も変えるべきなのではと感じています。弊社としては、ブランドとしての世界観を崩さないことだけ気をつけておけば、どう施策を打っても大幅な事故にはならないと考えて、積極的に改善に取り組んでいます。

「担当としての意識」を捨てて「お客様目線」にリセットする

三宅:最後に、成果につながる施策を思いつくコツを教えてください。

高橋:「担当としての意識」を持たないようにすることです。「売上を上げるためにこうしたい」という意識を持ってしまうと、お客様を上からコントロールするモードになってしまい上手くいかないように感じます。

 デジタル行動観察は、自分のマインドをお客様目線にリセットし直すきっかけになります。「このページで時間をかけて見ている人って、どんな気持ちなんだろう」と想像して、「商品が欲しいけど、参考情報が少なすぎて迷っているのかもしれない」「使用イメージがわかなくて二の足を踏んでいるのかもしれない」なんてイメージをふくらませていきます。自分がお客様の気持ちになりきって、どうすればこのサイトで買い物しやすくなるのかを考えていくのです。

三宅:デジタル行動観察を通じて、お客様をコントロールする意識をセーブしていくというのはおもしろいですね。今日お話をうかがうなかで、私たちも気づいていない可能性に気づかされました。ありがとうございました。

ユーザー一人ひとりの行動を捉える!デジタル行動観察ツール「ユーザグラム」はこちら

ウェブサイトに訪れる一人ひとりのユーザー行動を追うことで、ユーザーが離脱していたり、つまづいているポイントを把握できるので、成果が上がるUX改善の施策につながります。

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この記事の著者

東城 ノエル(トウジョウ ノエル)

フリーランスエディター・ライター
出版社での雑誌編集を経て、大手化粧品メーカーで編集ライター&ECサイト立ち上げなどを経験して独立。現在は、Webや雑誌を中心に執筆中。美容、旅行、アート、女性の働き方、子育て関連も守備範囲。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2018/07/04 13:01 https://markezine.jp/article/detail/26807

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